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VAP-LAP公開改訂案

v0.1 | 2026年10月26日 | AILEX合同会社

VAP v1.2 Draft 3に対する差分と、法律AIプロファイルへの反映方針。

第05版の作成前に公開した差分案(参考記録)

更新:この差分案をもとに全文を整え、2026年10月26日にIETF第05版として提出しました。現行の提案内容は第05版をご確認ください。以下はv0.1公開時点の検討記録で、「未提出」「未解決点」等はその時点の記述です。第05版では署名対象、数値表現、復旧上限、移行方法などを具体化しています。改訂のお知らせ

本書は、提出済みのdraft-ailex-vap-legal-ai-provenance-04を基準にした差分仕様案です。完全な置換仕様、実装済み機能の一覧、VSOの承認文書、IETF第05版ではありません。新たな適合宣言の根拠として単独では使用できません。

本書の「要求する」「必須」は改訂案で採用を提案する要件です。IETF第04版の本文や、VAPの要件を遡及的に変更するものではありません。

1. 基準文書と優先関係

  • VAP基準:VSO-VAP-SPEC-001 v1.2.0 Draft 3。2026年10月24日付の追補・訂正を含む現行本文を、コミット81fa81e01ef9418c3fb7a02ddfc7fd72d993b6b1で固定して参照。
  • LAP基準:IETF第04版(本文日付2026年9月30日、2027年4月3日期限)。Datatrackerでは2026年10月26日確認時点でActive。

第04版§1.2は同ドラフトと他のVAP説明文書が異なる場合に同ドラフトを優先するとしています。一方、現行VAP GitHubには別の要件体系があります。本改訂案はこの差を明示し、将来のLAP改版で参照先・優先関係を再定義するためのものです。両文書が既に一致しているとは扱いません。

VAP §4.5.2の現行登録簿にはLAPが掲載されていません。VSOへのプロファイル登録、VAP適合の認定、IETF採択は、本書の公開によって成立しません。

2. 第04版からの変更要件

本案の識別子VAP根拠LAP第04版の対応先反映する要件案
LAP-U01INT-001〜004a / §8.2§§4–6JCS・EventHash・UUIDv7・PrevHashと各イベント署名をLAP側の要件として維持。Merkle+外部アンカーを全レベルで必須にする。VAPでPrevHashが任意でも、LAPが追加で要求することは可能。
LAP-U02INT-006 / §§4.1.4・7.5§§6–7Bronzeを含む全レベルにMerkleバッチ、署名されたAnchorRecord、外部証明を要求する。暫定方針はBronze/Silverが24時間以内、Goldが1時間以内。Bronzeの間隔は本案が提案するLAP固有の値。
LAP-U03INT-007§7に追加代替アンカー先を最低1つ指定し、切替手順・最大移行期間・証明のローカル保管を文書化。一時停止時は再試行キュー、設定間隔の2倍を超える欠落はエラーイベントとして記録する。
LAP-U04INT-008 / §§4.1.7・11.1§§2・8・15件数、先頭・末尾イベントID、policy_idをアンカーに結び付ける。固定後の範囲内の省略・分岐表示の検出と、LAP固有の開始/結果対応の検査を別々に報告する。
LAP-U05§7.1 / §8.1§§3・5・6・18policy_id、方針発行者、検証方式、VAPレベルとLAPレベルを区別する項目を追加する。旧イベントを再ハッシュせず、スキーマ版の更新で識別する。
LAP-U06INT-009§14.5等に追加イベント列に影響する復旧は、操作種別・レベルごとの定量上限、断絶位置、検証証拠、承認者を記録する。上限超過は人による緊急承認を要し、復旧イベントをアンカーから除外しない。
LAP-U07§§6.3・7.4§§11・14.5・20.11鍵破棄時はERASUREを追記し、対象ID・理由・鍵破棄証拠・承認者を記録する。過去のハッシュ・署名・アンカーを書き換えない。保存義務により削除を見送る場合の根拠を記録する。
LAP-U08TRC-001〜005§§5・14–17trace_idと因果関係、弁護士の採用・修正・棄却の対象を維持。XREFを採用する場合は当事者ごとの独立記録・独立アンカー、役割、照合状態、差異の重大度、時刻許容差を定義する。
LAP-U09§§9.3・11.3§§7・9・12Evidence Packに方針・アンカー・対象範囲・検証結果を含める。SCITTを選ぶ場合はRFC 9943とCOSE Receipts(RFC 9942)の要件を別途対応付ける。採用しない実装にSCITT固有形式を一律強制しない。
LAP-U10§1.6 / §10.4・DeclarationAbstract・§§1・19・20・Appendix C法令適合、判断の正しさ、未観測イベントの完全捕捉を保証しないことを明記する。仕様、実装者の申告、検証証拠、第三者評価を区別して開示する。

LAP-U01〜U10は本書で付した検討用の識別子です。VSO・IETFが割り当てた番号ではありません。

3. レベルと互換性

VAPのレベルはCore / Standard / Fullです。第04版のBronze / Silver / Goldは、次の改版ではLAP側の運用レベルとして区別する方針とします。名称の対応だけでは適合を判断しません。VAPの必須要件を一つずつ確認し、各実装の証拠と結び付ける必要があります。

LAP運用レベル(案)順序・署名外部アンカリング(案)検証の時間的な限界
BronzePrevHash+イベント署名+Merkle24時間以内。RFC 3161 TSAまたは検証可能な透明性ログ。委任方式は最終的な外部証明を取得できる場合に限る。外部証明を得るまでバッチ単位の確認は確定しない。
SilverBronze要件を継承24時間以内。第04版のEvidence Pack・第三者検証等の追加要件も維持。日次の間隔は実世界で起きた全処理の捕捉を保証しない。
GoldSilver要件を継承1時間以内。第04版の透明性ログ連携等の追加要件も維持。毎時の設定でも、停止や遅延の実測値・欠落を報告する。

上表は本案の方式宣言です。全レベルで外部アンカリングを要求する点はVAPに由来し、Bronzeに24時間の間隔を設ける点はLAP固有の提案です。VAP側の要件を満たすかの評価結果は、LAPレベルとは別項目で保持します。

互換性:VAP v1.1→v1.2の互換性説明は、LAP第04版のデータを無変更で現行VAPへ適合させられることの証明ではありません。既存の証跡は当時のスキーマ・方針で検証し、新しい項目を足して過去のイベントを再署名・再ハッシュする移行は行わない方針です。新版の開始点と旧版の終了点を追加の移行記録で関連付けます。

4. 完全性と欠落検出の定義

VAPのバッチ検証:アンカーが結び付ける件数、先頭・末尾ID、方針と対象範囲を照合し、固定後の範囲内の省略や異なる記録集合の提示を検出します。対象範囲を第三者が解釈できる定義と証拠が必要で、個別イベントの包含証明だけを全件確認と同一視しません。

LAPの処理対応:相談、文書生成、事実確認の各パイプラインについて、記録された開始イベントと終了イベントの対応を検査します。件数が一致するだけでは不十分で、因果リンク・重複・未終了・孤立した終了イベントも確認します。未終了を成功と扱わず、結果と理由を報告します。

限界:一度も記録されず、他の記録からも存在を推定できない出来事は検出できません。第04版の「選択的記録がないことの数学的保証」という表現は、この限定された検証可能範囲に置き換える方針です。アンカリング前の脱落や全当事者の共謀を解消したとは主張しません。

  • 弁護士精査:HUMAN_OVERRIDEを対象出力へ因果リンクし、採用・修正・棄却と弁護士識別情報の保護された参照を記録する。カバレッジ率は精査の深さ・十分性を保証しない。
  • 出力制御:第04版のMetric Only / Warn / Gate / Strictは、LAPを実装するアプリケーションの方針として扱う。VAP自体がAI動作を阻止するとの説明はしない。
  • 保存・Legal Hold:第04版の保存階層と保存停止イベントを維持する。保存停止と鍵破棄の衝突は承認者・根拠を伴って処理し、既に破棄した平文を復元できるとはしない。
  • 機密保護:本文、識別情報、鍵、検証用メタデータの公開範囲を分ける。第04版のテナントごとのソルト・HMAC等の対策を維持し、単なるハッシュ化を匿名化や守秘義務遵守の証明とは扱わない。
  • 外部照合:XREFは採用時にのみ適用する。裁判所、依頼者、相手方等が独立記録・アンカーを運用していると推定しない。mints・TreeeSの対応や連携の有無とは別の設計である。

6. 検証項目と公開条件

次の検証例を、正式改版と適合評価の前に再現可能な試験として具体化します。以下は試験設計であり、AILEX製品に対する実施済み試験結果ではありません。

検証対象確認すべき例
順序・改変本文の変更、PrevHashの不整合、重複ID、署名鍵・アルゴリズムの不一致を検出する。
外部アンカー全レベルで証明を要求。包含証明、署名、外部ターゲット、件数・範囲・方針を検査。証明を取得できない状態を合格にしない。
欠落と処理対応固定後のイベント削除、別のバッチの証明への差替え、開始のない終了、同一開始の重複終了、未終了をそれぞれ区別する。
継続と復旧代替先への切替、間隔の2倍超過の記録、定量上限超過時の緊急承認、復旧記録のアンカー収録を確認する。
削除と保存停止ERASURE後も過去の検証証拠を保全し、Legal Holdの範囲・承認・保存根拠を検査する。
移行・開示旧版を当時の方式で検証できること、対象版・方針・範囲・欠落・未評価項目をEvidence Packで説明できることを確認する。

検証結果には、確認できた事実、不一致、必要な証拠が不足して判断できない項目を分けて示す方針です。証拠不足を合格に読み替えず、他の項目で確認済みの不一致を隠しません。これは本案の報告方針であり、VAPの未採用研究提案を現行の必須検証形式と扱うものではありません。

7. 正式改版までの未解決点

  1. 機械可読スキーマと署名対象:第04版とVAP §7のフィールド差、数値型の記述差、イベントとバッチで署名する範囲を明確化する。自己参照を避け、正規化・ハッシュ・署名のテストベクトルを公開する。
  2. 復旧の上限:SKIP / REBUILD / MERGE / CHECKPOINT等ごとに、LAPの定量上限と承認条件を決定する。上限未定義の実装はINT-009を満たすと主張できない。
  3. レベル対応の全件検証:LAPの各運用レベルとVAP Core / Standard / Fullの要件を完全に対応付け、方針ID・アンカー範囲・証拠形式と独立検証手順を固定する。
  4. 基準文書と参照の整理:IETF第04版の優先関係を改める本文、SCITT/COSEの方式別対応、プロファイル登録の扱いを整理する。
  5. 実装と独立評価:実装範囲・試験結果・第三者評価を個別に公開してから、根拠のある範囲に限って適合を表明する。

8. 実装状況と非保証

VAP READMEは2026年10月25日時点で、外部実装0件・手続で受け入れられたEvidence Pack 0件と開示しています。商用活動と外部実装・独立検証・手続での受入れは区別されます。本書はAILEXの顧客数、売上、実装の適合性を認定する文書ではありません。

VAP・LAPへの適合は、法令遵守の判定、暗号学的削除の法的効果、AI判断の正確性・公平性・安全性、証拠の採用や証明力を保証しません。これらは記録の完全性・来歴の検証とは別に評価される事項です。

9. 出典・変更履歴

VAP原典:VeritasChain Standards Organization。Creative Commons Attribution 4.0 International。本書はAILEXによる日本語の要約・改訂提案であり、原典の変更やVSOによる承認を意味しません。IETF文書の権利表示はリンク先の本文に従います。

v0.1 / 2026年10月26日:GitHub現行仕様を基準に差分要件、運用レベル案、検証の限界、正式改版前の未解決点を公開。IETFの新しい版は未提出。

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