
依頼者に導入を説明するタイミング
将来計画を早く伝えすぎると、今回の事件で使えると誤解されることがあります。依頼者に必要な情報と協力事項を、段階に応じて説明します。
概況は簡潔に伝える
デジタル化の方向や準備中であることは説明できますが、未確認の利便性や開始日を約束しないようにします。TreeeSの計画と現在の案件の提出方法を別に示します。依頼者が直ちに何か登録すべきかも、正式条件を確認して判断します。
案件の影響が分かったら具体化
対象事件で利用する方法が確認できた段階で、資料の受渡しや確認の流れを説明します。事務所が行う作業と依頼者へ求める協力を分け、不要な専門用語を減らします。システムの内部構成まで説明する必要はありません。
資料の安全な受領を考える
新しい仕組みを使うことを理由に、機密資料を不適切な経路で送るよう求めないことが重要です。受領方法は事務所の方針と利用条件を確認して選びます。認証情報を依頼者から預かることを安易な標準運用にしないようにします。
変更があれば範囲を説明
予定が変わった場合、事件の進行や依頼者の作業に何が影響するかを伝えます。システム計画の変更だけで、法的期限や手続全体が変わると説明しません。必要な対応を具体化し、説明した内容と確認済みの前提を記録します。
所内で試す具体例と記録項目
以下は運用を検討するための架空例です。発生した状況は、依頼者が新システム導入を自分の手続完了と誤解したというものです。改善例では、事務所内の準備と依頼者に必要な協力を分けて説明した。まず対象を一案件又は一つの作業に絞り、変更前にどこで迷ったのかを担当者の言葉で残します。作業を終えたという報告に加え、何を確認して次の担当へ渡したかを説明できる状態にすることが狙いです。
記録用紙には「説明日、対象手続、依頼事項、質問、回答」の欄を設けます。各欄には実際に確認した値又は参照先を記入し、不明な部分は回答担当と次の確認先を添えて残してください。完了後は「依頼者に操作を求めるかどうかが明確か」を、実作業をしていない担当者が点検します。点検で説明できなかった部分が次回の改善対象です。特に「利便性の説明で事件結果を期待させない」ことを停止条件として共有しておくと、見かけ上の作業完了を優先して確認を飛ばすことを防げます。これは所内整理の提案であり、裁判所が指定する様式や利用条件ではありません。
実務チェック
- 計画と担当事件の方法を分ける
- 依頼者の作業だけ具体化する
- 変更の実際の影響を説明する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
編集方針・出典の扱い