
当事者としての閲覧とアカウント登録を混同しない
アカウントを持つことと、特定事件の記録へアクセスできることは別の確認事項です。当事者として記録を見る際に、本人情報、事件との関係、権限の範囲をどう整理するかを説明します。
本人確認と事件の関係を分ける
登録済みの利用者であっても、どの事件についてどの立場で閲覧するかは別に確認する必要があります。事前準備として氏名等の登録情報と事件書類の記載を見比べ、表記変更や法人名称変更があれば整理します。具体的な登録・権限付与手続は公式案内で確かめます。
閲覧できる範囲を決めつけない
当事者であることから、関連事件や他の当事者の全資料も当然に見られるとは判断しません。記録の種類や手続ごとに扱いが異なる可能性があります。必要な資料が見つからない場合は、技術的な問題と制度上の閲覧範囲の問題を分けて照会します。
代理人との作業分担を確認する
本人と代理人がそれぞれ記録を取得する場合、誰が内容を確認し、誰が対応の要否を判断するかを決めます。同じ通知を双方が見ていても、相手が処理したと思い込むと対応漏れが起きます。共有メモには担当者と完了条件を付け、認証情報自体は共有しません。
情報の持ち出しを管理する
取得した記録を家族や勤務先へ送る前に、その共有が必要か、関係者情報が含まれないかを確認します。閲覧できることを自由な再配布の根拠とは扱いません。依頼中の代理人がいる場合は、共有目的と相手を相談し、作業用の写しの保管先も統一します。
本人の登録と事件への関連付け
登録を完了した本人から「すべての事件が見えるはず」と相談された場合は、まず対象事件との関連付けを確かめます。家族や会社の別担当者の事件も同じアカウントで見えると説明してはいけません。招待キーの受領状況と、本人として手続したのか代理人として手続したのかを整理すると照会が具体化します。本人確認書類やキーを一般の共有メモへ貼り付けず、必要な担当者に限定して扱います。
公式資料で確認する範囲
自己研修サイトで公開されている当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)の本文156、178–185頁では、記録外フォルダへアクセスできる当事者は裁判所が設定すると説明されています。また招待キーは利用者のアカウントを特定事件の当事者として関連付けるためのもので、本人と代理人で入力内容が分かれます。登録を終えたことだけで全事件や全フォルダにアクセスできるとは考えず、利用者の立場と対象範囲を確かめます。これは2026年10月10日に確認した研修用の資料に基づく説明です。本番の適用対象・最新画面は利用時点の裁判所の案内で確認してください。
実務チェック
- 登録情報と事件書類を照合する
- 必要な記録の種類を特定する
- 本人と代理人の担当を決める
- 外部共有の範囲を確認する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 最高裁判所:TreeeS・RoootS追加機能改修の公開調達資料(機能計画の背景) ↗
- 裁判所TreeeS自己研修サイト:ヘルプ掲載「操作マニュアル(当事者用)」Ver.2.0(暫定版・2026年8月31日)、本文156、178–185頁 ↗
あわせて読む
代理人の記録アクセスを点検する実務チェック
受任後に必要な記録へ到達できるかは、期日準備の前提です。代理権を示す手続とシステム上のアクセス状態を同一視せず、確認の抜けを減らすための点検項目をまとめます。
記事を読む 記録・電子送達第三者による記録閲覧:準備すべき情報と確認事項
第三者閲覧は、当事者の記録確認とは目的や確認事項が異なります。公開調達資料にある改修計画と実際の運用を区別し、対象事件、申請の要否、取得後の利用を慎重に整理します。
記事を読む 記録・電子送達閲覧制限を要する情報を記録取得前に洗い出す
電子記録には、住所、健康情報、事業上の秘密などが含まれ得ます。取得後の保管だけでなく、記録の閲覧範囲について確認すべき論点を事前に整理する実務準備を紹介します。
記事を読む