
第三者による記録閲覧:準備すべき情報と確認事項
第三者閲覧は、当事者の記録確認とは目的や確認事項が異なります。公開調達資料にある改修計画と実際の運用を区別し、対象事件、申請の要否、取得後の利用を慎重に整理します。
計画の記載を手順書と読まない
最高裁の追加改修資料には第三者閲覧に関する検討項目が含まれますが、それだけで一般利用者が直ちにオンライン閲覧できるとは言えません。対象手続、開始時期、閲覧場所や方法については、利用時点の公式案内を確認する必要があります。
対象を絞って照会する
何を調べたいかが曖昧なままでは、対象事件を特定しにくくなります。分かる範囲の裁判所、事件番号、当事者名、求める記録の種類を整理します。個人名だけを手掛かりに広範な探索を行う前に、どの手続に基づく閲覧を求めるのかを明確にします。
閲覧と複写の条件を分ける
閲覧できる場合でも、複写の可否、申請、費用等は別の確認事項です。記録全体を持ち帰れると決めつけず、必要な部分と利用目的を整理して案内を受けます。非公開情報や制限のある記録を回避して取得する方法を探すのではなく、正式な手続で確認します。
取得後の発信を再検討する
調査のために見た情報を記事やSNSで公表する場合は、別途、個人情報や関係者への影響を検討します。記録の一部を切り出すと事件の経緯や結論を誤って伝える可能性もあります。公表用メモには出典と確認日を残し、取得できなかった部分を推測で補いません。
第三者の調査目的を限定する
例えば取引先の紛争経過を調べる目的でも、関係者の全記録を収集する必要があるとは限りません。確認したい出来事、必要な文書、利用予定の範囲を一枚にまとめ、対象手続の正式な閲覧案内に照らします。当事者向け操作マニュアルに記録閲覧の説明があることは、第三者が同じ操作で閲覧できる根拠にはなりません。取得後に社外配付する予定がある場合は、その利用も別途確認してから調査範囲を決めます。
公式資料で確認する範囲
自己研修サイトで公開されている当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)の本文156、178–185頁では、記録外フォルダへアクセスできる当事者は裁判所が設定すると説明されています。また招待キーは利用者のアカウントを特定事件の当事者として関連付けるためのもので、本人と代理人で入力内容が分かれます。登録を終えたことだけで全事件や全フォルダにアクセスできるとは考えず、利用者の立場と対象範囲を確かめます。これは2026年10月10日に確認した研修用の資料に基づく説明です。本番の適用対象・最新画面は利用時点の裁判所の案内で確認してください。
実務チェック
- 公式な閲覧方法を確認する
- 対象事件と記録を特定する
- 複写条件を別途確認する
- 公表前に文脈と情報範囲を点検する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 最高裁判所:TreeeS・RoootS追加機能改修の公開調達資料(機能計画の背景) ↗
- 裁判所TreeeS自己研修サイト:ヘルプ掲載「操作マニュアル(当事者用)」Ver.2.0(暫定版・2026年8月31日)、本文156、178–185頁 ↗
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