
依頼者へ電子記録を共有するときの確認事項
依頼者への説明では、全記録を一度に送ることが最善とは限りません。共有目的に合った範囲を選び、第三者情報や作業注釈を確認し、受領後の取扱いまで伝える方法を整理します。
説明の目的を決める
事実確認を求めるのか、方針を説明するのか、保管用に渡すのかで必要な資料が変わります。依頼者に確認してほしい箇所と回答事項を明示すると、資料の山から重要点を探す負担を減らせます。共有しない資料がある場合も、担当者側ではその範囲を記録しておきます。
共有内容を点検する
記録に含まれる相手方や第三者の住所、連絡先、健康情報等を確認します。加工が必要な場合は、目的と根拠を担当専門職が判断します。所内の法的評価、未確認の推測、別件の情報が注釈やファイル名に残っていないかも、送付前の点検対象です。
送付経路を選ぶ
依頼者が利用できる方法と、資料の機密性に適した経路をすり合わせます。宛先は過去のメールだけで判断せず、現在の連絡先を確認します。共有サービスを使う場合も、閲覧相手、期限、再共有の設定等を確認し、リンクを知る誰もが見られる状態を安易に選びません。
受領確認と説明を残す
送ったことと、相手が読めたことを区別します。ファイルが開けない場合の連絡方法、第三者への転送を相談してほしいこと、質問への回答方法を添えます。何をいつ渡したかを記録すれば、後日の追加説明や資料差し替えの際に共有範囲を把握できます。
依頼者別に配付セットを確定する
複数の依頼者がいる案件では、同じ資料を全員に共有してよいとは限りません。配付先、目的、含める文書、除外する文書を先に一覧にし、送信直前に宛先とセットを照合します。共有リンクを使う場合は閲覧対象者と期限を点検し、誰でもアクセスできる設定を避けます。説明用に抜粋した資料は全記録と区別し、抜粋の選択理由や省略した範囲を依頼者が誤解しないよう、送付文でも明らかにします。
公式資料で確認する範囲
自己研修サイトで公開されている当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)の本文156、178–185頁では、記録外フォルダへアクセスできる当事者は裁判所が設定すると説明されています。また招待キーは利用者のアカウントを特定事件の当事者として関連付けるためのもので、本人と代理人で入力内容が分かれます。登録を終えたことだけで全事件や全フォルダにアクセスできるとは考えず、利用者の立場と対象範囲を確かめます。これは2026年10月10日に確認した研修用の資料に基づく説明です。本番の適用対象・最新画面は利用時点の裁判所の案内で確認してください。
実務チェック
- 共有目的と確認事項を定める
- 第三者情報と注釈を点検する
- 現在の宛先を照合する
- 共有資料と受領状況を記録する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 最高裁判所:TreeeS・RoootS追加機能改修の公開調達資料(機能計画の背景) ↗
- 裁判所TreeeS自己研修サイト:ヘルプ掲載「操作マニュアル(当事者用)」Ver.2.0(暫定版・2026年8月31日)、本文156、178–185頁 ↗
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