
営業秘密を含む裁判記録を整理する
価格、顧客、設計、技術資料などを含む記録は、事件処理と情報管理の双方から確認が必要です。秘密情報の所在を具体化し、裁判上の措置と社内共有のルールを分けて準備します。
秘密の対象を特定する
「社外秘」の表示だけでなく、何の情報が、誰に知られると、どのような影響があるかを整理します。文書の一部だけが問題になる場合はページや項目を特定します。依頼者の分類と事務所の分類が違う場合は、用語を合わせて認識のずれをなくします。
手続上の扱いを確認する
記録の閲覧等に関して措置が必要な場合は、適用される制度と個別事情を担当専門職が検討します。所内でアクセス権を狭めるだけでは裁判記録の扱いは変わりません。提出前から問題となる情報を洗い出しておくと、必要な確認を後手に回さずに済みます。
共同作業の境界を作る
専門家や外部支援者へ共有する際は、目的、対象資料、再共有、保存方法を確認します。全記録を渡すのではなく、検討に必要な部分を選ぶことも考えます。ファイル名や索引にも顧客名等が含まれ得るため、本文以外の情報も点検します。
資料返却後も複製を確認する
依頼者への返却や事件終了時には、所内の保管方針に加え、外部共有先の写しも整理します。保管継続が必要な資料は理由と権限を明確にします。保存期間だけで管理せず、担当者の異動や契約終了などの変化に応じてアクセスを見直します。
営業秘密の管理区分を具体化する
単価表、顧客一覧、技術図面では、公開による影響も共有すべき相手も異なります。資料単位で秘密性の理由と利用目的を整理し、ファイル名にも不用意に顧客名や技術名を含めない工夫をします。所内の制限設定と裁判手続上の閲覧等の制限は別なので、必要な法的対応は担当専門職が検討します。外部専門家に渡す場合は必要部分を確定し、配付物と返却・削除確認を対応させます。
公式資料で確認する範囲
自己研修サイトで公開されている当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)の本文156、178–185頁では、記録外フォルダへアクセスできる当事者は裁判所が設定すると説明されています。また招待キーは利用者のアカウントを特定事件の当事者として関連付けるためのもので、本人と代理人で入力内容が分かれます。登録を終えたことだけで全事件や全フォルダにアクセスできるとは考えず、利用者の立場と対象範囲を確かめます。これは2026年10月10日に確認した研修用の資料に基づく説明です。本番の適用対象・最新画面は利用時点の裁判所の案内で確認してください。
実務チェック
- 秘密の箇所と影響を特定する
- 裁判上の措置を検討する
- 外部共有の境界を決める
- 終了時に複製と権限を見直す
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 最高裁判所:TreeeS・RoootS追加機能改修の公開調達資料(機能計画の背景) ↗
- 裁判所TreeeS自己研修サイト:ヘルプ掲載「操作マニュアル(当事者用)」Ver.2.0(暫定版・2026年8月31日)、本文156、178–185頁 ↗
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