
AI利用のために事件情報を機密区分する
事件資料を一律に機密と呼ぶだけでは、入力可否や確認担当を決めにくくなります。情報の出所、識別性、依頼者との取り決め、出力先を踏まえた内部区分を作り、AI利用の条件へ結び付けます。
区分に判断基準を持たせる
公開済みの情報、事務所内で扱う業務情報、依頼者や第三者を識別できる情報、特に厳格な扱いを要する情報など、日常業務で区別できる基準を定めます。法令上の用語を独自の意味で流用せず、内部管理上の区分であることを明記します。タイトルに「公開」とあっても、付箋やメモが追加された版は中身を再確認します。
資料単位だけで決めない
一つのPDFに公開資料と相談メモが混在する場合、表紙の区分を全ページへ適用しません。本文、別紙、注釈、メタデータ、添付オブジェクトを確認します。範囲ごとに扱いが異なるなら入力用コピーを分け、原資料との対応を残します。細かく分けられない場合は、含まれる情報に見合った管理方法を選びます。
区分を操作条件へつなぐ
各区分に使用可能な環境、承認者、入力範囲、保存期間、出力の共有先を対応させます。区分を付けただけでは送信を防げないので、選択するフォルダや利用申請の確認欄も揃えます。判断に迷う資料は担当者の推測で低い区分にせず、理由と確認事項を添えて情報管理の責任者へ戻します。
複数情報の組合せを確認する
氏名を消していても、珍しい職種、詳細な日付、地域を組み合わせると当事者が分かることがあります。各項目だけを見ず、入力全体から識別できないかを点検します。新しい情報を追加した時点で区分が変わる場合もあるため、同じ会話を使い続けるときも追加の内容を確認します。
TreeeSへの提出判断と区別する
本記事はAILEX編集部による内部運用の提案であり、TreeeSの標準機能やAILEXの実装済み機能を保証するものではありません。AIの出力を採用するかは担当者が原資料に基づいて判断します。裁判所のセルフトレーニング環境で公開された当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)本文71ページも、記載例や初期入力を提出者自身で確認するよう注意しています。AIの使用有無にかかわらず、最終提出版の確認を独立した工程として残してください。
実務チェック
- 内部区分の定義を具体化する
- 添付とメタデータも点検する
- 区分ごとの利用条件を決める
- 組合せによる識別可能性を確認する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
編集方針・出典の扱いあわせて読む
AI入力用資料の匿名化・置換を設計する
氏名を記号へ置き換えるだけで情報が安全になったと判断しないことが重要です。AIへ渡す必要のある文脈を残しながら、直接の識別情報と組合せから人物が分かる情報を点検する方法をまとめます。
記事を読む AI活用・AILEX依頼者へAI利用を説明する項目を整理する
依頼者への説明では、AIという名称だけでなく使用目的、入力情報、確認者、利用しない場合の方法を明らかにします。説明や同意の要否は個別の関係や条件を確認し、何を伝えたかを記録できる形に整えます。
記事を読む AI活用・AILEX法律事務所のAI利用規程を実務へ落とし込む
長い規程を配るだけでは、提出直前の迷いを解消できません。AI利用規程に決定者、入力前の確認、出力の点検、例外処理、事故時の連絡を定め、日常の申請書やチェック表と結び付けます。
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