
AIが挙げた裁判例の実在を確認する
裁判所名や事件番号がもっともらしくても、AIが挙げた裁判例が実在するとは限りません。実在の確認と、判示内容が今回の主張に合うかの確認を分け、確認できない引用を提出候補に残さないようにします。
識別情報を集める
裁判所、裁判年月日、事件番号、裁判の種類、掲載資料を表にします。一つの情報だけで似た事件へ置き換えず、複数の識別情報を照合します。公的な掲載資料や信頼できる収録元を実際に確認し、原文または確認できた掲載内容へ戻ります。AIへ同じ質問を繰り返して回答が一致しても、実在の検証にはなりません。
見つからない状態を分ける
裁判例を検索で見つけられないことだけで不存在と断定せず、未確認として扱います。識別情報の誤り、掲載範囲の限界、別資料への収録を検討します。ただし未確認のまま引用してよい理由にはなりません。提出候補から外すか、確認できる別の根拠に切り替えるかを担当者が判断します。
判示と紹介文を区別する
実在が確認できても、AIが説明した法理が当該裁判例の判断とは限りません。争点、認定事実、当事者の主張、裁判所の判断を分けて読みます。解説記事の要約を裁判所の直接の表現として引用せず、対象箇所と出典の種類を明示します。今回の事案との相違も列挙し、結論だけを当てはめないようにします。
確認済みの範囲を残す
例えば日付は一致していても事件番号が違うなら、同じ裁判例として処理せず差異を確認します。確認記録には資料名、該当ページ、閲覧日、照合した項目を残します。上訴や関連裁判の扱いが重要なら追加調査が必要か判断し、一件の原文確認だけでその後の経過まで調査済みとしません。
TreeeSへの提出判断と区別する
本記事はAILEX編集部による内部運用の提案であり、TreeeSの標準機能やAILEXの実装済み機能を保証するものではありません。AIの出力を採用するかは担当者が原資料に基づいて判断します。裁判所のセルフトレーニング環境で公開された当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)本文71ページも、記載例や初期入力を提出者自身で確認するよう注意しています。AIの使用有無にかかわらず、最終提出版の確認を独立した工程として残してください。
実務チェック
- 複数の識別情報を照合する
- 未確認と不存在を区別する
- 裁判所の判断箇所を読む
- 事案の相違と確認範囲を記録する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
編集方針・出典の扱いあわせて読む
AIが参照した法令の版と適用時点を確認する
AIの法令説明は、現在の条文と事件に適用される条文を混同する場合があります。法律名、条番号、改正、施行時点、経過措置を確認し、事件の日付に対してどの版を参照したかを残します。
記事を読む AI活用・AILEXAI要約の欠落・断定・主語の変化を点検する
AI要約は短く読みやすくても、重要な条件を落としたり、未確認の説明を事実に変えたりすることがあります。原資料の範囲と要約の用途を決め、主語、否定、時系列、例外を重点的に確認します。
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主張と証拠の対応表は確認作業を助けますが、AIが関連しそうな資料を並べただけでは立証の検討になりません。何の事実を、どの箇所が、どの程度支えるのかを人が確認するための表へ整えます。
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