TreeeS導入後もmintsで控訴・上告?2027年1月4日の上訴の使い分け
2026年10月28日確認・AILEX編集部。裁判所の公開資料に基づく独立した解説です。
先行導入時点のmints事件の上訴は、引き続きmintsが案内されている
裁判所は、TreeeSの先行導入時点でmintsで取り扱われている事件について、上訴の申立ては引き続きmintsを使うと案内しています。2027年1月4日を過ぎたことだけで、控訴・上告の提出先システムをTreeeSへ切り替えるわけではありません。
ただし、この説明はシステムの移行に関する案内です。個別事件で控訴状等を電子提出できるか、書面提出が必要かという適用法令・経過措置の確認は別に行います。旧法事件もすべてmintsで上訴できる、という意味に広げないでください。出典:裁判所「TreeeSについて」先行導入のお知らせ。
本記事は2026年10月28日の公表内容を基に、将来の切替に備えて確認事項を整理したものです。手続の期限や提出方法は、担当裁判所の最新案内と適用法令で確認してください。
新規事件・既存事件・対象庁を分ける
| 確認する状況 | 公式案内の読み方 |
|---|---|
| 2027年1月4日以降、先行導入庁への対象となる新たな訴え等 | TreeeSで申し立てる案内。 |
| 先行導入時点でmintsで扱われている事件に対する上訴 | 引き続きmintsで申し立てる案内。事件の適用法令による電子提出の可否は別途確認する。 |
| 先行導入庁以外での手続 | 引き続きmintsを利用する案内。 |
| 旧法事件の控訴・上告や、個別条件が不明な手続 | 新規・継続の分類だけで決めず、法改正の経過措置と担当裁判所の案内を先に照合する。 |
先行導入庁は、名古屋地裁(支部を含む)・管内簡裁、名古屋高裁本庁、最高裁です。「名古屋高裁管内の裁判所すべて」と広げたり、高裁の支部まで自動的に対象と考えたりしないようにします。
2026年5月21日と2027年1月4日は、別の確認日
2026年5月21日は改正民事訴訟法等の全面施行日、2027年1月4日はTreeeSの先行導入日です。前者は適用される手続制度、後者は対象庁で使うシステムの切替に関係します。
裁判所の改正法の案内は、全面施行前に提起された訴えと、施行後に提起する訴え等を区別しています。また、旧法事件についても一定条件のもとで従前のmintsによる書類提出を利用できる経過措置があります。この限定的な利用を、新法下のオンライン申立て全般と同じものとして扱わないことが大切です。
出典:改正民訴法等の概要・旧法適用事件と新法適用事件の区別、民事裁判手続のデジタル化・規則の経過措置。本記事では個別事件の経過措置を判定しません。
取り違えやすい3つの場面
名古屋の新規事件と、継続中のmints事件を同時に担当している
担当者や提出日が同じでも、事件ごとにシステムが異なる可能性があります。新規事件のTreeeS準備と、既存事件のmints運用を並行して確認します。
控訴日が2027年1月4日以降なのでTreeeSだと思った
上訴日だけでは決まりません。先行導入時点で元の事件がmintsで扱われていたか、その上訴の電子提出が認められる事件かを確認します。
上級審が先行導入庁なのでシステムも切り替えると思った
裁判所の所在地・名称だけを根拠に切り替えません。既存mints事件の上訴についての公式案内を確認し、具体的な提出先や操作は原事件の担当部係の案内と照合します。
案件台帳に残す確認欄
AILEX編集部では、上訴を検討する事件の台帳に次の欄を設けることを提案します。
- 原事件の裁判所・部係・事件番号。
- 元の訴え等の日付と、適用法令・経過措置を確認した記録。
- 先行導入時点で利用しているシステム。
- 今回提出する書類と、その提出方法を確認した相手・確認日。
- 期限を確認した資料、提出後の確認記録、確認担当者。
書類が画面で見えることだけで、別のシステムへ同じ申立てを重複提出しないようにします。mintsの事件が見つからない場合は、ログイン後に事件が表示されない場合の確認手順を使って、アカウントと関連付けから確認できます。
TreeeS登録が済んだら、mintsアカウントを削除してよいですか?
継続事件やその上訴でmintsが必要な可能性があります。登録したことだけを理由に削除せず、担当する事件の提出・閲覧・通知確認が継続できることを先に確認してください。
出典・参照資料
2026年10月28日確認。公式資料の説明と、AILEX編集部による運用提案を区別しています。
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制度・操作仕様は変更される場合があります。記事の出典と裁判所の最新資料を併せて確認してください。