
ベテラン職員がTreeeSへ移行するとき:経験を確認手順に変える
長年の実務経験は電子化でも重要ですが、紙の手順がそのまま適用されるとは限りません。経験で見抜いていた確認点を言葉にし、新しい案内と照合する方法を考えます。
変わらない確認を洗い出す
事件の特定、書面の内容、証拠との対応、期限に関わる連絡など、媒体が変わっても確認する目的は残ります。紙の手続でどこを見て誤りに気付いていたかを、具体的な場面で書き出します。例えば表紙と添付の枚数を確認していたなら、電子ファイルではどの情報で対応を確かめるかを検討します。操作の置換えより、確認の目的を先に捉えることが有効です。
以前の方法を確定仕様にしない
mintsで使っていたファイル制限や補助者の扱いを、TreeeSでも同じと教えないようにします。似た画面や用語があっても、対象者や処理の意味を公式案内で確認します。経験則が役立つ場面と、新しく確認すべき項目を分けた一覧を作ると、習熟した人ほど起こりやすい思い込みを減らせます。未確認の項目は空欄ではなく確認待ちと表示します。
経験を他の人が使える形にする
「ここは気を付ける」だけでは新人に伝わりません。どの資料と何を照合するか、違った場合に誰へ相談するかを短い手順にします。個別事件の事例をそのまま教材へ入れず、架空の名前や内容で再構成します。ベテランが毎回最終確認を担うだけでなく、確認の観点がチームに移ることを目指します。
操作の速さを競わない
新しい画面で慣れないことは、実務能力の不足を意味しません。研修では速さより、誤りを見つけられたか、根拠を参照できたか、分からない状態で止まれたかを見ます。慣れた人が隣で代わりに操作し続けると、本人が確認する機会が失われます。安全な演習方法を使い、本人が手順をたどり説明する時間を確保します。
所内の改善役として関わる
従来の運用をよく知る人は、新しい方法で抜け落ちた確認を見つけやすい立場です。試行後に、紙の運用で担保していた事項がどこで確認されるかをレビューしてもらいます。便利になった部分と、追加の管理が必要になった部分を分けて記録します。経験を守るために新方式を避けるのでも、新方式のために経験を捨てるのでもなく、確認の質へつなげます。
実務チェック
- 従来の確認の目的を言語化する
- mintsの仕様を転用しない
- 具体的な照合方法を共有する
- 演習では確認の質を見る
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
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