
担当外事件へのアクセスを利益相反管理と照合する
電子記録の閲覧範囲は技術的な設定だけで決めるものではありません。事務所の利益相反確認や情報遮断の方針と整合する必要があります。
最初に整理すること
電子記録の閲覧範囲は技術的な設定だけで決めるものではありません。事務所の利益相反確認や情報遮断の方針と整合する必要があります。TreeeSの機能でどこまで制御できるかを確認しつつ、内部の共有範囲が担当事件を超えて広がらない準備を行います。
具体的な準備手順
新規事件の受任判断と利用者の権限付与を別工程として整理し、確認が済む前に資料を広く配布しないようにします。内部の事件名簿にも情報の機微があるため、全資料を見せずに必要な照合ができる項目を決めます。情報遮断が必要な案件では対象者と例外承認の責任者を明示します。
担当者が確かめるポイント
アクセス確認では、担当表、内部フォルダ、メールグループ、外部共有先を横断して点検します。システムで閲覧できることを、事務所として閲覧してよいという判断の代わりにしません。権限の制約が十分でない場合は、運用上の代替策を責任者が検討して記録します。
例外が起きたときの扱い
担当外の記録が表示された場合は、必要以上に閲覧せず管理担当へ連絡します。問題の内容を全員へ知らせるのではなく、調査に必要な範囲で共有します。利益相反の法的評価は個別事情によるため、アクセス設定だけで解消したと考えず、責任者による判断と記録を残します。
具体例で点検する
新たな相手方が加わった事件では、受任時だけの利益相反確認では足りない場合があります。事件担当の変更票へ再確認の要否を付け、情報を見せる前に責任者が必要な判断を行います。
公開された暫定マニュアルとの照合
裁判所のセルフトレーニング環境で公開された当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)の本文63、106–109、126–130ページでは、次の点を確認できます。既存事件の詳細から進むフォームでは事件番号等が初期入力されます。また、自分と関連付いていない事件でも裁判所と事件番号を特定して提出する説明があります。事件が一覧に見えるかどうかだけで提出先を判断せず、新規か既存か、対象の裁判所・番号・当事者が一致するかを独立して点検します。この説明は訓練用の公開資料に基づくもので、全裁判所・全手続での本番利用開始を示すものではありません。
実務チェック
- 受任判断とアクセス付与を分ける
- 内部の共有先も照合する
- 閲覧可能と閲覧必要を区別する
- 担当外表示時の連絡先を決める
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 最高裁判所:TreeeS・RoootS追加機能改修の調達資料(構想・改修要件の確認用。以下の実務提案はAILEX編集部による) ↗
- 裁判所:TreeeSセルフトレーニング環境・ヘルプ掲載の当事者用操作マニュアル Ver.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)、本文63、106–109、126–130ページ。2026年10月10日確認 ↗
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本人利用を支援するときの情報管理
本人が利用者となる場面で操作を支援する場合、説明を助けることと本人の認証情報を預かることを分ける必要があります。TreeeSの本人利用条件と支援の方法は公式案内で確認し、本人が何を理解し、誰がどの操作を行ったかを曖昧にしない支援を準備します。
記事を読む 登録・権限法人の担当者情報を整理する
法人に関係する利用では、法人の識別情報、代表者、実際の事務担当者が別々の情報になります。TreeeSの暫定マニュアルには法人の登録とGビズIDを用いた経路が示されています。
記事を読む 登録・権限権限を確認した根拠を内部に残す
誰が担当者か分かっていても、なぜその人がその作業を行えると判断したかが残っていないことがあります。TreeeSの画面上で操作できることだけを根拠にせず、事件関係の資格・代理権・内部承認をそれぞれ確認した記録を持つと、変更時にも判断を引き継げます。
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