
入力から出力までの追跡:AIの一文を原資料へ戻せるようにする
AIの文章がどの資料に基づいたか分からないと、確認も訂正も難しくなります。文書の識別、段落単位の出典、入力外の知識、引用の確認を組み合わせ、検証できる起案工程を作ります。
資料を識別してから入力する
文書名が似ている場合は、内部番号、提出者、日付、版、頁数を付けた入力一覧を作ります。PDFを分割するときは元の頁との対応を残し、分割後の一頁が原資料の何頁か分かるようにします。画像や表の抽出テキストも原データと別物として識別します。OCRを通した場合はその事実を記録し、AIの誤りが読み取り段階で生じたのか判断できるようにします。
出力の主張に根拠を付ける
「支払を認めた」という一文なら、どの発言や書面に基づくかを示させます。複数資料をまとめた判断は、それぞれの根拠と推論を分けます。頁番号が出力されても実際に該当記述があるか人が確認し、存在しない参照を信用しません。根拠が弱い場合は断定を弱めるだけで済ませず、未確認事項として採用を保留し、追加資料の必要性を判断します。
入力外の説明を識別する
AIは与えられた記録にない一般説明を加えることがあります。記録に基づく事実、専門職の評価、一般的な背景説明を欄や文体で区別します。外部検索を用いた場合は検索した時点と出典を別に残します。出典のないもっともらしい補足が本文へ混ざっていないか確認し、必要なら入力資料だけに限定して再生成します。再生成しても同じ確認工程を省きません。
修正後も対応を保つ
人が文章を組み替えると元の出典番号が別の文に付くことがあります。最終段階で引用箇所と参照先を逆にたどり、原資料から本文へ、本文から原資料へ双方で確認します。後から訂正版が届いた場合は、その資料を参照する文章を一覧から抽出して再点検します。参照リンクが有効であるだけでは根拠として十分ではないため、実際の内容の一致を確認します。
TreeeSと本記事の位置付け
当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)の本文61頁はフォーム選択から入力、確認、提出完了の流れを、134–139頁は記録の一覧と個別確認を説明しています。資料確認日は2026年10月10日です。本記事のAI運用はAILEX編集部による所内準備の提案であり、裁判所の公式なAI利用手順やAILEXの機能保証ではありません。本番の対象手続と操作は最新の公式案内で確認し、製品の機能・契約条件は導入時に個別に確かめてください。
実務チェック
- 入力資料と版を一覧にする
- 一文ごとに根拠を確認する
- 入力外の知識を区別する
- 編集後に参照対応を再点検する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 裁判所TreeeS自己研修サイト:ヘルプ掲載の当事者用操作マニュアルVer.2.0(暫定版・2026年8月31日)、本文61頁・134–139頁(提出と記録確認の背景) ↗
- AILEX:TreeeSの公開情報と対応方針(製品の個別機能は別途確認) ↗
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