書類提出

mintsの資格証明書|法人当事者の登記事項証明書の添付方法と「省略できる・できない」の境界

法人が当事者の訴訟では、代表者の代表権を証明する資格証明書(登記事項証明書・代表者事項証明書)を訴状に添付するのが長年の実務です。mints(ミンツ)で電子申立てをするとき、この資格証明書はどこにアップロードするのか、法人番号を入力すれば省略できるのか、有効期限はあるのか――「mints 資格証明書」で検索される疑問に、最高裁の「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」(令和8年6月19日版)と改正民事訴訟規則の条文をもとに答えます。結論から言えば、フェーズ3の開始時点で添付を省略できるのは不動産に関する事件の登記事項証明書だけで、資格証明書は従来どおりPDFで添付する必要があります。

資格証明書とは──法人の代表権を証明する書面

法人が当事者になる場合、訴訟行為をするのは代表者です。改正民訴規則18条1項は、法定代理および法定代理人に関する規定を法人の代表者に準用しており、同規則15条1項により、代理権(代表権)は書面または電磁的記録により証明しなければなりません。実務上その書面が、法務局の発行する登記事項証明書(代表者事項証明書を含む)、いわゆる資格証明書です。原告法人だけでなく、被告が法人である場合も、原告側で被告の資格証明書を取得して添付するのが通常の運用です。

電子申立てが義務付けられる訴訟代理人については、同規則15条2項により、この証明書面の画像情報(PDF)を裁判所のシステムを使ってファイルに記録する方法で提出することとされています。裁判所は必要があるときは原本の提示を求めることができます(同条3項)。

mintsではどこにアップロードするか

場面提出場所根拠・備考
原告として訴えを提起するとき新規申立てフォームの「添付書類」欄に、委任状などと一緒にPDFをアップロード準備の手引12頁「委任状、資格証明書等のPDFファイルをアップロードする」
被告代理人として応訴するとき招待キー等で事件情報に関連付けた後、記録一覧のアップロード画面から委任状・システム送達を受ける旨の届出とともに提出準備の手引20〜21頁。委任状はファイル種別「その他」で提出するため、資格証明書も同様に扱うのが自然だが、係属部の指示に従う
訴訟係属中に代表者が交代したとき新しい資格証明書を記録一覧のアップロード画面から提出あわせてmintsアカウントの代表者氏名の変更届出も検討

新規申立てフォームでは、申立ての趣旨(400字)と理由(10,000字)をフォームに直接入力するか、PDFを添付書類として提出します。資格証明書はこの「添付書類」欄に、訴額計算資料などと同じ扱いでアップロードします(新規申立てフォームの入力ガイド)。

省略できるのは「不動産の登記事項証明書」だけ

ここが最も誤解されやすい点です。準備の手引12頁は、不動産に関する事件で添付が求められる登記事項証明書(改正民訴規則55条1項)について、申立ての趣旨及び理由を記載したPDFに不動産識別事項(不動産番号(半角)と管轄登記所、例:「東京法務局品川出張所」)を記載して提出すれば添付が不要になると説明したうえで、「フェーズ3開始時点で添付省略が可能なのは、不動産の登記事項証明書のみ」と明記しています。つまり、法人の資格証明書は省略の対象ではありません。

実は、改正民訴規則18条2項には、当事者が会社法人等番号を裁判所に提供し、裁判所が電子情報処理組織を使って登記簿の記録事項を入手できる場合には、その記録事項をもって代表権の証明に必要な情報とみなす、という仕組みが用意されています。将来この連携が運用されれば資格証明書の添付は不要になり得ますが、準備の手引の記載からは、現時点ではその運用が始まっていないと読むのが安全です。裁判所からの新たな案内があるまでは、資格証明書は添付するものと考えてください。

法人番号(13桁)と会社法人等番号(12桁)を混同しない

改正民訴規則53条4項2号により、当事者が法人番号の指定を受けている場合、訴状にはその法人番号(番号法上の13桁)を記載します。mintsの新規申立てフォームにも法人番号の入力欄があります。一方、登記事項証明書に記載されているのは会社法人等番号(12桁)で、法人番号はその先頭に検査用数字1桁を付けた番号です。フォームに会社法人等番号をそのまま入力すると桁数が合わずエラーになりますので、国税庁の法人番号公表サイトで13桁を確認して入力してください(法人番号13桁の入力ルール)。国を当事者とする事件の入力や外国法人の扱いは、国が当事者の場合の入力例外国人・外国法人の入力をご覧ください。

有効期限は「発行後3か月以内」が目安

訴状に添付する資格証明書について、民訴規則は有効期限を明文で定めていませんが、実務上は発行後3か月以内のものを求められるのが一般的です。参考として、最高裁のmintsアカウント登録ガイド(法人編)は、法人アカウントの本人確認で持参する登記事項証明書等の代表者の資格証明ができる書類を「発行日から3か月以内のもの」と明記しています。取得から時間が経った証明書を流用すると補正を求められるおそれがありますので、提出直前に取得するか、係属部に確認してください。

PDF化のポイントとファイル名

  • 登記事項証明書は全ページをスキャンし、1つのPDFにまとめる(発行日と登記官の認証文言のあるページを欠かさない)
  • A4・白黒で問題ない。文字がつぶれない解像度(300dpi程度)でスキャンする
  • ファイル名は「資格証明書_原告株式会社〇〇.pdf」のように書類名と当事者が分かるものにし、拡張子を含めて100文字以内、禁止記号を避ける(対応ファイル形式とファイル名ルール
  • 委任状と資格証明書は別ファイルにしておくと、後から差し替えや追完がしやすい

問題は「取得のタイミング」と「添付漏れ」

資格証明書のトラブルは、①取得が遅れて期限切れになる、②添付書類欄への添付を忘れて提出を確定してしまう、③被告法人の証明書を取り忘れる、の3つに集約されます。mintsは一度提出を確定すると差し替えができず、追完は係属部との連絡を要します。訴状の起案と並行して「資格証明書の取得日」をタスク化し、提出前チェックリストに「添付書類:委任状・資格証明書・(不動産事件なら)登記事項証明書または不動産識別事項の記載」を入れておくことが実務的な対策です。

AILEXなら法人情報の登録から提出前チェックまで一貫できる

AILEX(エーアイレックス)の事件管理では、原告・被告の法人情報(名称・法人番号・代表者・本店所在地)を一度登録すれば、mintsフォーム用のテキストや当事者CSVファイルをその情報から生成できます。AI書類管理に取り込んだ資格証明書のPDFは事件に紐づいて保管され、提出パッケージの作成時に「どの書類が揃っているか」を一覧で確認できます。AI提出前チェックが当事者名の表記揺れや日付の矛盾を検出するため、証明書上の商号と訴状上の表記のずれにも気づけます。裁判所公式のシステムではない第三者ツールですが、添付漏れをなくす仕組みとして無料でお試しください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。
運営:AILEX合同会社(エーアイレックス)|顧問弁護士事務所:弁護士法人えそら

よくある質問

mintsで訴えを提起するとき、法人の資格証明書はどこに添付しますか?

新規申立てフォームの「添付書類」欄に、委任状などと一緒にPDFでアップロードします。準備の手引12頁が「委任状、資格証明書等のPDFファイルをアップロードする」と明記しています。

法人番号を入力すれば資格証明書は省略できますか?

現時点では省略できません。準備の手引は、フェーズ3開始時点で添付省略が可能なのは不動産の登記事項証明書のみとしています。改正民訴規則18条2項には会社法人等番号の提供により証明に代える仕組みがありますが、裁判所からの案内があるまでは添付が必要と考えてください。

不動産事件の登記事項証明書はどうすれば省略できますか?

申立ての趣旨及び理由を記載したPDFに、不動産番号(半角)と管轄登記所(例:東京法務局品川出張所)を記載して提出すれば添付は不要です。訴訟準備で既に取得している場合は添付書類として提出しても構いません。

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