書類提出

mintsの訴状の書式と記載例|フォーム入力とPDF添付の使い分け、紙の訴状との違い

mints(ミンツ)で訴えを提起するとき、訴状の書式は紙の時代のひな形をそのまま使えるのでしょうか。結論からいえば、訴状の記載事項(民訴法134条2項)は変わりませんが、訴状の「かたち」は新規申立てフォームへの入力とPDF添付の組合せに変わり、押印・副本・収入印紙・附属書類といった紙を前提にした要素は不要になるか、別の手続に置き換わります。本記事では、mints時代の訴状の構成、項目別の記載例、紙の訴状との違いを、最高裁「民事訴訟フェーズ3に向けた準備の手引」(令和8年6月19日版)に沿って整理します。フォームの操作手順はmints新規申立ての手順、入力上の細かな注意点は電子申立てフォーム入力ガイドを参照してください。

mints時代の「訴状」は何で構成されるか

電子申立ては、書面等に記載すべき事項をファイルに記録する方法で行い(民訴法132条の10第1項)、書面等をもってされたものとみなして法令が適用されます(同条2項)。したがって、当事者及び法定代理人、請求の趣旨及び原因を記載するという訴状の記載事項(134条2項)や、請求を理由づける事実を具体的に記載し、立証を要する事由ごとに重要な間接事実と証拠を記載するという民訴規則53条の規律は、mintsでも変わりません。変わるのは、これらを載せる器です。

紙の訴状の項目mints新規申立てフォームでの対応
当事者の表示(住所・氏名、法人の名称・代表者)「当事者・代理人情報」に入力。合計10名以内はフォーム直接入力、10名を超え200名以内は当事者情報CSVファイル、200名を超える場合は入力者1名を入力し当事者目録PDFを添付書類に(準備の手引12頁)
訴訟代理人の表示「当事者・代理人情報」に、訴状に表示したい共同受任者を入力。委任状記載の代理人全員を入力する必要はない(同13頁)
訴訟物の価額・貼用印紙額「申立内容」に訴額を万円単位で入力すると手数料の概算が自動計算される。印紙額の記載は不要
請求の趣旨「申立ての趣旨」欄に400字以内で直接入力、またはPDFを添付
請求の原因「申立ての理由」欄に10,000字以内で直接入力、またはPDFを添付
証拠方法(甲第1号証など)訴状には添付せず、立件・関連付け後に記録一覧画面からアップロード(同12頁)
附属書類(委任状・資格証明書など)「添付書類」にPDFでアップロード
(新設)相手方代理人候補者の情報「参考事項」に入力。相手方には開示されない(改正民訴規則55条の2)

項目別の記載例

当事者・代理人情報

個人は住所と氏名、法人は名称・代表者と13桁の法人番号を入力します(法人番号13桁の入力)。10名を超える多数当事者の事件はCSVファイルの提出が必要で、その場合はシステム送達届出のトグルをオンにできないため、別途「システム送達を受ける旨の届出」を提出します(準備の手引12頁。CSV一括提出と大量当事者管理)。共同受任で訴訟代理人が10名を超える場合や、訴状には表示するがmintsの事件情報には関連付けない代理人がいる場合は、関連付けを希望する代理人の氏名とmints IDを記載した「電子情報処理組織の使用を担当する訴訟代理人の届出」を添付書類に付けます(同13頁。担当代理人届出の書式)。

訴額と手数料

訴額は「万円」単位で切り上げて入力します。100万5000円なら「101万円」です(準備の手引12頁)。被告の数と訴額から手数料の概算が自動計算され、手数料額欄を手動で修正することもできますが、正確な額は訴状提出後に裁判所から通知される納付情報で確定します。手数料は郵便費用と一本化されペイジーで現金納付するため(改正民事訴訟費用等に関する法律8条1項)、訴状に「貼用印紙額」を書く必要はなく、やむを得ない事由がある場合を除き収入印紙は納付と認められません(同15頁。ペイジー電子納付の使い方)。

請求の趣旨(申立ての趣旨・400字以内)

記載内容は紙の訴状と同じです。金銭請求の例を挙げます。

「1 被告は、原告に対し、金○○○万円及びこれに対する令和○年○月○日から支払済みまで年○分の割合による金員を支払え。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
との判決並びに仮執行の宣言を求める。」

複数の請求や物件目録を伴う請求で400字に収まらない場合は、申立ての趣旨を記載したPDFを添付書類にアップロードして提出できます(準備の手引12頁)。フォームとPDFの二重記載は避け、どちらか一方に統一してください。

請求の原因(申立ての理由・10,000字以内)

要件事実ごとに事実を具体的に記載し、争点になりそうな事実については重要な間接事実と証拠を挙げます(民訴規則53条)。「甲第1号証」などの証拠番号を引用して構いませんが、証拠そのものは立件後に記録一覧画面から提出します(証拠説明書の新書式)。10,000字を超える場合や図表・目録を含む場合は、請求の原因を記載したPDFを添付する方が確実です。

添付書類

  • 訴訟委任状:訴え提起と同時に提出する場合は新規申立てフォームの「添付書類」にアップロード(準備の手引40頁。押印の扱いはmintsで印鑑不要
  • 法人当事者の資格証明書(登記事項証明書):資格証明書の添付方法と省略の可否
  • 不動産事件の登記事項証明書:申立ての趣旨・理由のPDFに不動産番号(半角)と管轄登記所を記載すれば添付を省略できる。フェーズ3開始時点で省略できるのは不動産の登記事項証明書のみ(同12頁)
  • 訴額の算定が困難な事案の訴額計算資料
  • 訴え提起と同時に行う秘匿決定・訴訟救助・特別代理人選任・公示送達の各申立書(同40頁)

添付するPDFは、テキスト検索が可能な形式で、ファイル名は拡張子を含めて100文字以内に収め、用紙サイズはA4を基本にします(PDF要件チェックリストA4・A3判定で弾かれる原因)。

紙の訴状との違い(早見表)

紙の訴状にあったものmintsでの扱い
押印・記名押印欄不要。署名等に代えて氏名を明らかにする措置をとることとされており(民訴法132条の10第4項)、mintsでは識別符号(アカウント)による本人特定がこれに当たる
訴状副本(被告の数)不要。被告に代理人が就く見込みがないと裁判所が判断した時点で、原告代理人は送達用の出力書面の提出を求められる(改正民訴規則58条1項。出力書面の作成手順
収入印紙・郵便切手(予納郵券)手数料と郵便費用は一本化され、裁判所が登録する納付情報に基づきペイジーで現金納付
甲号証の写し・証拠説明書の同時提出訴状とは切り離し、立件・関連付け後に記録一覧画面からアップロード
附属書類欄委任状・資格証明書は「添付書類」欄で管理されるため、本文の附属書類欄は実質的に不要
当事者目録の別紙10名以内はフォーム、10名超200名以内はCSV、200名超はPDF
窓口提出・郵送「提出」ボタンを押し、ファイルに記録された時に裁判所に到達(民訴法132条の10第3項。訴え提起の効力発生時期

問題は「紙のひな形を流用した訴状」が補正の連絡を招くこと

事務所のワープロひな形をそのままPDF化してアップロードすると、副本の部数、貼用印紙額、押印欄、附属書類欄がそのまま残り、書記官からの確認や補正の連絡につながります。準備の手引40頁は、提出場所や申立て種別の誤りで申立てが不適法になるわけではないが、裁判所の確認等に時間を要し速やかな対応ができないことがあると注意喚起しており、書式のずれも同じ結果を招きます。さらに、申立ての趣旨が400字を超えて入力できない、訴額を円単位で入力して手数料概算が崩れる、当事者名の表記が訴状PDFとフォームで食い違う、といったmints特有のミスが加わります。フォーム入力用のテキストと添付PDFを、訴状の内容から一貫して生成する体制が必要です。

AILEXなら訴状の内容からmintsフォーム用テキストを自動生成できる

AILEX(エーアイレックス)のmintsフォーム入力テキスト生成は、訴状の内容から「申立ての趣旨」(400字以内)と「請求の原因」(10,000字以内)を文字数カウント付きで生成し、そのままフォームに貼り付けられます。AI提出前チェック(8項目)は当事者名の表記揺れや日付・金額の矛盾を提出前に検出し、裁判手数料計算ツールは訴額と審級から手数料を即座に算出します。当事者・代理人が10名を超える事件では、事件の登録情報から当事者CSVエクスポートでmints用のCSVファイルをワンクリックで作れます。AILEXはmintsのAPIを利用せず、生成したテキストやPDF・CSVをもとにmintsへのアップロードは弁護士自身が行う設計です。紙のひな形からmintsの書式へ移行するために、AILEXを無料でお試しください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。
運営:AILEX合同会社(エーアイレックス)|顧問弁護士事務所:弁護士法人えそら

よくある質問

mintsで訴状の書式は変わりましたか?

当事者及び法定代理人、請求の趣旨及び原因という記載事項(民訴法134条2項)は変わりませんが、訴状は新規申立てフォームへの入力とPDF添付の組合せになりました。申立ての趣旨は400字以内、申立ての理由は10,000字以内でフォームに直接入力するか、PDFを添付書類にアップロードして提出します。証拠は訴状とは別に、立件後に記録一覧画面から提出します。

mintsの訴状に押印・副本・収入印紙は必要ですか?

いずれも不要です。押印は署名等に代えて氏名を明らかにする措置で足り(民訴法132条の10第4項)、副本は被告に代理人が就く見込みがない場合に裁判所の求めに応じて送達用の出力書面を提出する扱いに変わり、手数料は郵便費用と一本化されペイジーで現金納付します。やむを得ない事由がある場合を除き、収入印紙は納付と認められません。

請求の趣旨が400字に収まらない場合はどうすればよいですか?

申立ての趣旨を記載したPDFファイルを新規申立てフォームの添付書類にアップロードして提出できます。申立ての理由(10,000字以内)も同様にPDF添付が可能です。フォームとPDFの二重記載は避け、どちらか一方に統一してください。

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