mintsアカウント情報の変更手続き|氏名・住所・生年月日は届出制、メール・電話は自分で変更
事務所の移転、結婚や離婚による改姓、法人代表者の交代――mints(ミンツ)のアカウントに登録した情報は、実務の中で必ず変わるときが来ます。ところが氏名・住所・生年月日の3項目は、mintsの画面から自分では変更できません。裁判所への届出が必要です。本記事では、最高裁が公開している「mintsアカウント登録ガイド~アカウント情報変更編~」と裁判所ウェブサイトの案内をもとに、変更できる項目・できない項目、係属事件の有無で分かれる届出ルート、必要な証明書類、そして届出漏れがもたらす実務リスクまでを整理します。
自分で変更できる項目・裁判所への届出が必要な項目
mintsのアカウント情報は、「アカウント設定」画面の右上「編集」ボタンから編集できるものと、裁判所への届出が必要なものに分かれます。
| 項目 | 変更方法 | 備考 |
|---|---|---|
| 連絡先電話番号 | 自分で編集(届出不要) | 二要素認証に使う番号でもあるため変更後は認証コードの受信を確認 |
| メールアドレス | 自分で編集(届出不要) | 別アカウントで使用中のアドレスは登録不可(「サーバ処理が失敗しました」エラーの解説) |
| 氏名 | 裁判所への届出 | 改姓、通称名への変更、法人・地方公共団体の代表者交代を含む |
| 住所 | 裁判所への届出 | 士業者アカウントでは事務所所在地を含む(事務所移転が該当) |
| 生年月日 | 裁判所への届出 | 新規登録時の入力誤りの訂正は各種登録ガイドの方法による |
氏名・住所・生年月日は、アカウント登録時の本人確認資料と突き合わせて裁判所が確認した情報です。mintsアカウントは最高裁判所規則上の「識別符号」として位置づけられており(識別符号規則の解説)、本人確認と結びついた情報を利用者が自由に書き換えられない仕組みになっているのは、この位置づけからも理解できます。
届出ルートは「係属中の事件があるか」で分かれる
公式ガイドのフローチャートでは、届出が必要な3項目の変更について、最初に係属中の事件の有無を確認する構造になっています。
係属中の事件がある場合
当該事件(複数の事件が係属している場合はそのいずれか)を担当する裁判所への届出が必要です。手続の詳細はその裁判所に問い合わせます。担当書記官に連絡し、指示に従って変更事項と証明書類を提出するのが実務上の流れになります。
係属中の事件がない場合
裁判所ウェブサイト上の「変更登録申請フォーム」(親ユーザ用と補助者ユーザ用で別フォーム)を通じて届け出ます。手続は次の3ステップです。
- STEP1 証明書類の提出:自分のアカウント設定画面の「編集」ボタンをクリックし、「本人・資格確認資料」欄に、変更事項に関する証明書類のデータをアップロードして「更新」を押す。補助者アカウントの場合はアップロード不要。
- STEP2 変更の届出:裁判所ウェブサイトの変更登録申請フォームから、アカウント情報の変更を届け出る(フォーム中の注意事項も確認)。
- STEP3 手続完了:裁判所が証明書類を確認のうえ、届出のあった事項についてアカウント情報を変更する。
ここで最も注意すべき点は、公式ガイドが「変更が完了した場合、届出に不備があり変更ができない場合のいずれについても、裁判所から個別の連絡はいたしかねます」と明記していることです。つまり、届出後は自分でmintsにサインインし、アカウント設定画面で反映されたかどうかを確認する必要があります。反映されていなければ、証明書類の不足や記載不備の可能性を疑い、改めて届け出ることになります。
各フォームへのリンクとガイドPDFは、裁判所ウェブサイトの「mintsについて」ページ「3.mintsのアカウント情報の変更」に掲載されています。裁判所を装った偽サイトの存在が公式に注意喚起されていますので、必ず「https://www.courts.go.jp/」で始まるURLからアクセスしてください。
変更事項ごとに必要な証明書類
公式ガイド2ページ目の一覧を、アカウント種別ごとに整理します。一覧に記載のない組み合わせでは、証明書類のアップロードは不要とされています。
| アカウントの種類 | 変更事項 | 証明書類の例 |
|---|---|---|
| 士業者(弁護士・司法書士・弁理士) | 氏名 | 日弁連・日司連やその単位会発行の身分証明書・印鑑証明書、日本弁理士会発行の身分証明書 |
| 一般個人 | 氏名・住所 | 運転免許証、住民票の写し等 |
| 法人 | 氏名(代表者交代を含む)・住所 | 法人の登記事項証明書等 |
| 支配人 | 氏名・住所 | 運転免許証、住民票の写し等 |
| 地方公共団体・指定代理人 | 氏名(代表者交代を含む) | 地方公共団体の発行に係る身分証明書等、指定書等 |
士業者アカウントについて、公式の一覧には「氏名」の行しかありません。事務所移転に伴う住所(事務所所在地)の変更は、一覧の記載からは証明書類のアップロードが不要と読めますが、裁判所から確認資料を求められる可能性はあります。念のため所属会への届出が済んでいることを確認したうえで手続を進めると安心です。なお、国・行政機関の代表者または指定代理人のアカウントは本ガイドの対象外です。
ケース別に見る実務上のポイント
事務所移転
士業者アカウントの「住所」には事務所所在地が含まれるため、移転後は届出対象です。準備の手引でも、mintsアカウントの住所として事務所住所を記載することが望ましいとされています。移転前に係属事件の担当裁判所への連絡先変更(送達場所の届出等)と、mintsアカウントの変更届出を、ひとつのチェックリストで管理しておくと漏れがありません。
改姓・通称名
準備の手引によれば、登録氏名には本人確認資料で確認できる通称名を入力することも可能です。改姓後も旧姓(通称)で業務を続ける場合は、所属会の身分証明書等で通称が確認できる状態にしてから、氏名変更の要否を判断してください。
法人・地方公共団体の代表者交代
登録された代表者氏名を新代表者に変更する場合は「氏名」の変更として届け出ます。法人は登記事項証明書等が証明書類になりますので、代表者変更登記の完了後に手続を進めます。
生年月日の誤り
変更の届出の枠組みとは別に、新規登録時の入力誤りの訂正方法は各種登録ガイドに委ねられています。登録直後に気づいた誤りは、まず該当する登録ガイドの訂正手順を確認してください(生年月日を間違えて登録した場合の対処)。
補助者の異動
補助者ユーザの氏名・住所等の変更は補助者ユーザ用フォームから届け出ます(証明書類のアップロードは不要)。退職者の補助者アカウントは変更ではなく解除・削除の問題ですので、補助者アカウントの運用ガイドをあわせて確認してください。
問題は「気づかないまま古い情報で運用してしまう」こと
アカウント情報の変更は、訴状の作成や期日対応と違って締切がありません。そのため後回しになりがちですが、放置すると次のような問題につながります。
- 新規申立てフォームの代理人情報がアカウント情報と食い違い、書記官からの照会や補正の手間が生じる
- 二要素認証用の電話番号が旧番号のままで、担当者が急いでサインインできない
- 届出後に反映確認をしないまま、変更されていない状態で提出を続けてしまう(裁判所からの個別連絡はない)
- 事務所移転と補助者の入れ替わりが重なり、誰がどのアカウントを管理しているか分からなくなる
「届出をした」と「反映された」は別物です。届出日と確認予定日をセットで管理することが、この手続の要諦といえます。
AILEXなら「届出→確認」をタスクとして忘れずに回せる
AILEX(エーアイレックス)は、mints提出の準備から送達後の期限管理までを支援する法律事務所向けのAI SaaSです。裁判所のシステムではないため、mintsのアカウント情報そのものを書き換えることはできませんが、事務所移転や改姓のような「締切のない重要事務」を、期限付きタスクとリマインダーで事務所全体の予定に落とし込めます。事務所チーム機能で弁護士と事務員の役割分担を可視化しておけば、補助者アカウントの異動管理も属人化しません。裁判所の一次資料をいちいち探し直さなくても、当サイト「mints完全ガイド」で最新の手続を確認し、AILEXで実行と確認をセットで管理する――その運用が、義務化後の事務所を守ります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。
運営:AILEX合同会社(エーアイレックス)|顧問弁護士事務所:弁護士法人えそら
よくある質問
mintsのメールアドレスや電話番号は自分で変更できますか?
はい。アカウント設定画面の「編集」ボタンから自分で変更できます。届出は不要ですが、すでに別のアカウントで使用中のメールアドレスは登録できません。
事務所を移転したらmintsに届出は必要ですか?
必要です。士業者アカウントの「住所」には事務所所在地が含まれ、氏名・生年月日とともに自分では変更できない項目とされています。係属中の事件があれば担当裁判所へ、なければ裁判所ウェブサイトの変更登録申請フォームから届け出ます。
変更の届出をしたら裁判所から連絡はありますか?
公式ガイドは、変更が完了した場合も不備で変更できない場合も裁判所から個別の連絡はしないと明記しています。届出後はmintsにサインインして、アカウント設定画面で反映を自分で確認してください。