
TreeeSとRoootSの違いを業務で理解する
利用者の提出・記録アクセスと、裁判所内部の事件情報管理は役割が異なります。問い合わせ先や業務整理で混乱しないよう、二つのシステムの境界を確認します。
提出物と事件情報の違い
準備書面というファイルと、その書面が属する事件の番号・担当部・期日情報は別の情報です。公開調達資料では、前者に関係する提出・記録管理をTreeeS、後者に関係する事件管理をRoootSとして整理しています。利用者が内部システムの全項目を直接編集できると理解しないことが大切です。
連携は権限を意味しない
二つの仕組みが連携する設計でも、利用者側で何を参照できるかは別の問題です。事件の情報が連動することと、代理人が裁判所職員用の機能を利用することは同じではありません。外部サービスからの接続や自動処理についても、内部連携の記述だけを根拠に対応済みと判断しないようにします。
問い合わせの説明を具体化する
情報に食い違いがあったときは、内部原因を推測するより、利用者が確認した事実を整理します。どの事件で、どの情報が、どの画面や案内と違うのかを記録してください。「RoootSが壊れている」と断定するより、事件番号の表示相違など観測できた事実の方が、適切な担当への確認に役立ちます。
事務所の台帳との関係
事務所独自の案件管理台帳は、裁判所の事件管理そのものではありません。依頼者への連絡履歴や受任範囲は事務所が管理し、裁判所から確認できた事件情報には出典と確認日を付けます。二つのシステムの役割を知る目的は内部構成の暗記ではなく、どの情報を誰が確認・修正すべきかを明確にすることです。
所内で試す具体例と記録項目
以下は運用を検討するための架空例です。発生した状況は、事件名が所内台帳と画面で異なっていたというものです。改善例では、所内略称と確認済みの正式表示を並記し、表示側を勝手に直さず確認先を決めた。まず対象を一案件又は一つの作業に絞り、変更前にどこで迷ったのかを担当者の言葉で残します。作業を終えたという報告に加え、何を確認して次の担当へ渡したかを説明できる状態にすることが狙いです。
記録用紙には「正式名称、所内略称、表示場所、確認日時」の欄を設けます。各欄には実際に確認した値又は参照先を記入し、不明な部分は回答担当と次の確認先を添えて残してください。完了後は「別担当が同一事件と特定できるか」を、実作業をしていない担当者が点検します。点検で説明できなかった部分が次回の改善対象です。特に「内部システムの原因を断定しない」ことを停止条件として共有しておくと、見かけ上の作業完了を優先して確認を飛ばすことを防げます。これは所内整理の提案であり、裁判所が指定する様式や利用条件ではありません。
実務チェック
- ファイルと事件属性を区別する
- 内部連携から外部接続を推測しない
- 食い違いは観測事実で説明する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
編集方針・出典の扱いあわせて読む
TreeeSとmintsの違い:経験を生かして手順を分ける
mintsの利用経験は電子提出の確認習慣に生かせますが、TreeeSの画面や移行条件を保証しません。引き継げる業務知識と、改めて確かめる仕様を整理します。
記事を読む 基礎知識法改正の施行日とTreeeSの利用開始日を分ける
法律が変わる日と、特定のシステムを使える日は別の確認事項です。日付だけを根拠に案件の提出方法を切り替えないための読み方を紹介します。
記事を読む 基礎知識e提出・e記録管理・e事件管理の意味
似た名前の機能を業務の対象物で分けると、電子化の全体像が見えてきます。提出する行為、記録を扱う行為、事件属性を管理する行為を具体例で整理します。
記事を読む