
アクセシビリティを導入準備に含める
誰が使えるかを考えるとき、アカウントの有無だけでは不十分です。視認性、入力、読み上げ、支援体制を含め、事務所側で準備できる環境を整理します。
改修計画の読み方
公開調達資料にはアクセシビリティに関わる改修が含まれます。これは利用しやすさが開発上の課題として扱われていることを示しますが、すべての端末や支援技術で同じ操作が保証されるとまでは読めません。実際の対応範囲は、公開される利用条件や案内で確認する必要があります。
困り方を具体的に記録する
文字が小さい、色だけでは状態を判別できない、マウス操作が難しいなど、利用者が困る場面を作業単位で聞き取ります。本人の能力の問題として処理せず、端末設定、説明資料、作業の分担で改善できる点を整理します。支援の必要性を周囲へ伝える際には、本人が望む共有範囲にも配慮してください。
練習環境で確かめる
事務所内の研修資料なら、拡大しても読みやすい文字、色に依存しない表示、短い見出しを採用できます。実際の利用環境の確認が可能になったら、利用予定の端末と支援技術を使って一連の作業を確認します。ログインだけで成功とせず、資料の確認と結果の把握までを対象にします。
支援と秘密管理を両立する
操作を手伝う場合も、認証情報の共有や無制限の代理操作を当然の方法としないことが重要です。支援者が見る必要のある情報を絞り、誰が何を確認したかを記録します。正式な代理操作や補助者の利用方法は公式案内を確認し、未確認の権限を事務所の都合で拡張しないようにします。
所内で試す具体例と記録項目
以下は運用を検討するための架空例です。発生した状況は、小さい文字が読みにくい担当者が確認を省略したというものです。改善例では、ブラウザ表示と確認する順番を調整し、読み取れない項目は別担当と確認した。まず対象を一案件又は一つの作業に絞り、変更前にどこで迷ったのかを担当者の言葉で残します。作業を終えたという報告に加え、何を確認して次の担当へ渡したかを説明できる状態にすることが狙いです。
記録用紙には「端末、表示条件、困難な箇所、試した改善」の欄を設けます。各欄には実際に確認した値又は参照先を記入し、不明な部分は回答担当と次の確認先を添えて残してください。完了後は「拡大後も決定操作と確認対象を同時に見られるか」を、実作業をしていない担当者が点検します。点検で説明できなかった部分が次回の改善対象です。特に「個人の慣れだけに解決を求めない」ことを停止条件として共有しておくと、見かけ上の作業完了を優先して確認を飛ばすことを防げます。これは所内整理の提案であり、裁判所が指定する様式や利用条件ではありません。
公開された操作資料との照合
2026年10月10日時点で確認した裁判所の自主研修サイト掲載「TreeeS操作マニュアル 当事者用 Ver.2.0」(2026年8月31日発行、暫定版、印刷ページ 1)では、ウィンドウの最大化と、表示が崩れる場合にブラウザのズームで調整することが記載されています。拡大率だけでなく確認対象が見えるかを試します。 暫定版は今後改訂される場合があると明記されています。研修環境で確認した内容を、そのまま全裁判所・全手続の本番利用条件とせず、対象事件への適用案内も確認してください。
実務チェック
- 利用者ごとの困り方を確認する
- 色だけに依存しない資料を作る
- 支援時の閲覧範囲を決める
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 最高裁判所:2026年4月3日追加機能改修公募・調達仕様書 ↗
- 裁判所 TreeeS自主研修サイト:ヘルプ掲載「当事者用操作マニュアル」Ver.2.0(暫定版・2026年8月31日発行)、印刷ページ 1 ↗
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