
医療・健康情報を含む記録の取扱い
診断書や診療経過を含む資料は、内容の正確な理解と共有範囲の限定が重要です。専門用語や時系列を勝手に補わず、元記録への参照を残して扱うための準備を紹介します。
資料の範囲を確認する
診断書、診療録、検査結果、本人の説明は、それぞれ作成目的と情報の性質が異なります。同じ病状についての記載でも、書かれた時期や立場を確認します。記録台帳には作成者、作成日、対象期間を残し、資料間の関係を把握できるようにします。
不明な用語を断定しない
読めない手書きや略語、専門的な数値は、推測で転記しません。OCRやAIによる要約も原文を確認する補助として扱います。判断に影響する事項は担当専門職が必要な確認を行い、医学的意味を資料整理担当だけで確定しないようにします。
必要な人に必要な範囲を渡す
共同作業や外部相談では、目的と受領者を確認して共有範囲を選びます。説明に不要な住所や連絡先等が含まれていないかも点検します。医療情報を隠す加工を行う場合は、元資料を残し、文脈を失って誤解を招かないか確認します。
二次利用を管理する
研修、事例検討、AI処理等に使用する場合は、事件処理のための閲覧とは別に利用条件を検討します。匿名化したつもりでも経歴や日付の組合せで本人が分かる場合があります。利用の必要性、処理先、保管期間を確認し、便利さだけで資料を複製しないことが大切です。
診療情報の要約を限定する
診断名だけの抜粋では、受診時期や検査条件、医師の留保を落とすことがあります。必要な論点に関わる頁を特定し、評価に必要な前後の説明を一緒に確認します。医療用語を平易に言い換える際も原語と参照頁を残します。共有範囲は事件担当者が目的に応じて判断し、検討に不要な過去の病歴や家族情報まで配付セットへ含めないよう、本文と添付資料の両方を点検します。
公式資料で確認する範囲
自己研修サイトで公開されている当事者用操作マニュアルVer.2.0(2026年8月31日発行、暫定版)の本文156、178–185頁では、記録外フォルダへアクセスできる当事者は裁判所が設定すると説明されています。また招待キーは利用者のアカウントを特定事件の当事者として関連付けるためのもので、本人と代理人で入力内容が分かれます。登録を終えたことだけで全事件や全フォルダにアクセスできるとは考えず、利用者の立場と対象範囲を確かめます。これは2026年10月10日に確認した研修用の資料に基づく説明です。本番の適用対象・最新画面は利用時点の裁判所の案内で確認してください。
実務チェック
- 作成者と対象期間を記録する
- 略語や数値を推測で補わない
- 共有先と必要範囲を決める
- 二次利用の条件を別に確認する
出典・参照資料
資料に記載された計画・制度と、本記事の実務提案は区別してお読みください。
- 最高裁判所:TreeeS・RoootS追加機能改修の公開調達資料(機能計画の背景) ↗
- 裁判所TreeeS自己研修サイト:ヘルプ掲載「操作マニュアル(当事者用)」Ver.2.0(暫定版・2026年8月31日)、本文156、178–185頁 ↗
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