mints・RoootS・TreeeSの全体像|2027年導入と家事事件への拡張

2026年10月10日更新:最新の調達資料と研修用の暫定操作マニュアルを確認し、従来の記載を訂正・更新しました。
mints・RoootS・TreeeSの役割
改修版mintsは書類の電子提出に加え、新規申立てフォーム・電子送達・電子納付・記録の閲覧等に対応しています。RoootSは裁判所職員が事件情報を管理するe事件管理システムです。最高裁の2026年6月の調達仕様書では、TreeeSをe提出・e記録管理システムと呼び、ユーザポータル、裁判資料の電子提出、電子納付、訴訟記録の検索・閲覧・複写等の機能を説明しています。TreeeSとRoootSは連携しますが、ウェブ会議と書証閲覧が必ず単一画面に統合されるとまでは、この資料から断定できません。
先行導入と全国展開の予定
TreeeSは2027年1月に名古屋高裁本庁・名古屋地簡裁管内(支部を含む)で先行導入され、2027年度中に全国の裁判所で運用開始する予定です。最高裁の2026年6月の調達仕様書は2026年度中の一部導入と2027年度中の全国展開を記載し、愛知県弁護士会の案内が先行導入の対象と時期を示しています。全国一斉の確定日やmintsの廃止日を示すものではありません。
家事事件等への拡張は別の工程
最高裁の2026年6月調達仕様書では、家事事件手続・人事訴訟手続等に対応する機能改修や法人ベース・レジストリ連携改修について、2028年3月のリリースを予定しています。民事訴訟の先行導入・全国展開とは別の工程です。2028年6月という制度上の期限を、すべての手続が同日に一斉開始する日と読み替えないでください。改修版mintsの対象外の手続は、担当裁判所の現行案内に従います。
開発会社は公示資料で確認できる
2023年5月11日付の最高裁判所の落札者等公示では、「民事訴訟手続のデジタル化に係るe提出・e記録管理システムの設計・開発及び賃貸借保守業務一式」の落札者として株式会社日立社会情報サービスが記載されています。新聞記事に社名が書かれていないことと、調達情報が非公開であることは別です。従来の「開発会社は非公開」という記載を訂正します。
予定価格・落札価格・総開発費を区別する
上記の公示における落札価格は1,616,164,000円(約16.16億円)、予定価格は3,049,420,000円(約30.49億円)です。予定価格を支出済みの開発費として扱うことはできません。また、この落札価格は当該一契約の金額であり、TreeeSの全開発・改修・保守の総額ではありません。金額を紹介する際は、契約件名・期間・金額の種類・出典を併記する必要があります。
法律事務所が準備すること
事件ごとに提起日・手続類型・提出先システム・提出期限を管理し、書面の作成、証拠整理、提出前確認、提出後の記録保存を手順化してください。TreeeSでは画面やアカウントの操作手順を改めて確認する必要があります。AILEXは提出準備・確認・記録管理を支援し、公表仕様に合わせて対応を更新する方針です。控訴等の法定期間は、送達日や事件の状況を踏まえて弁護士が別途確認してください。
確認した一次資料
- 最高裁:2026年6月9日公募・調達仕様書
- 愛知県弁護士会:TreeeS説明会案内(2026年5月15日)
- 最高裁:2023年5月11日付落札者等の公示(JETRO掲載)
- 裁判所:mints操作マニュアル2.3版(2026年7月15日)
本記事は2026年10月10日時点の公表資料に基づき更新しました。導入予定・暫定仕様は変更される場合があります。個別事件の提出方法は裁判所の案内をご確認ください。
制度・操作仕様は変更される場合があります。記事の出典と裁判所の最新資料を併せて確認してください。