2026年5月21日の改正民事訴訟法全面施行まで、残り約3か月。
AILEXは先日、mints提出パッケージのAI強化6機能(AI証拠説明書自動生成、mintsフォームテキスト生成、AI提出前チェック、証拠並び順提案、差分パッケージ、期限リマインダー連携)をリリースしました。
今回はその第2弾として、実務の「その先」を支える4つの新機能を追加しました。
パッケージを生成して終わりではありません。「mintsに提出したか」「相手方からの送達にいつまでに対応すべきか」「手数料はいくらか」「当事者が10名を超えたらどうするか」——こうした日常的な実務課題を、AILEXがワンストップでカバーします。
なぜ「パッケージ生成の先」が重要なのか
mints対応の最大の課題は、書類のPDF化やZIPパッケージの作成だけではありません。
2026年5月21日以降、弁護士が直面する実務変化は多岐にわたります。電子送達(システム送達)の導入により、裁判所からの書類は紙ではなくmintsを通じて届くようになります。送達通知に気づかなくても、通知から1週間が経過した時点で送達は有効に成立します(改正民訴法第109条の3)。この「1週間ルール」の見落としは、控訴期間の徒過や弁護過誤に直結する深刻なリスクです。
また、裁判手数料の電子納付(ペイジー)が導入され、収入印紙の購入・貼付は不要になりますが、正確な手数料額の算出は依然として弁護士の責任です。特に控訴審・上告審では手数料が1.5倍・2倍になるため、計算ミスは手続上の不備につながります。
さらに、当事者・代理人が合計10名を超える事件では、mintsのフォーム入力ではなくCSVファイルでの提出が求められます。この要件を知らずにフォーム入力しようとして行き詰まるケースも想定されます。
AILEXの新機能は、これらの「パッケージ生成の先にある実務課題」を包括的に解決します。
新機能1:電子送達 1週間ルール期限管理 — 弁護過誤防止の最後の砦
解決する課題
2026年5月21日以降、裁判所からの送達はmintsを通じた電子送達(システム送達)が原則となります。改正民事訴訟法第109条の2に基づき、送達の効力は以下のいずれか早い時点で発生します。
- 受送達者がmintsで書類を閲覧した時
- 受送達者が書類をダウンロードした時
- 通知から1週間が経過した時
特に3番目のルールが極めて重要です。出張や体調不良でメール通知に気づかなかった場合でも、1週間が経過すれば送達は有効に成立します。判決の送達であれば、そこから控訴期間(2週間)のカウントが始まります。つまり、送達通知の見落としが、控訴期間の徒過に直結するのです。
紙の送達であれば、郵便物として事務所に届くため物理的に気づきやすい面がありましたが、電子送達ではメール通知のみです。1日に何十通も届くメールの中で、裁判所からの送達通知を見落とさないことは容易ではありません。
AILEXの解決策
AILEXに「電子送達 期限管理」機能を搭載しました。事件詳細ページから、送達通知を受けるたびに記録を登録するだけで、AILEXが自動的に以下を実行します。
① 期限の自動計算
送達通知日時を入力すると、1週間後の効力発生期限が自動的に算出されます。弁護士が手動で日数を数える必要はありません。
② スケジュールへの自動登録
期限日が事件のスケジュールに自動追加され、2日前にリマインダー通知が生成されます。既存のスケジュール管理機能・cronリマインダーと完全に連動するため、追加の設定は不要です。
③ カウントダウン表示
送達記録一覧では、各送達の残日数がリアルタイムで色分け表示されます。
- 🔴 赤: 期限超過(効力発生済み)
- 🟠 橙: 残り2日以内
- 🟡 黄: 残り4日以内
- 通常: 残り5日以上
④ 閲覧記録
mintsで書類を閲覧した際に「閲覧済」ボタンを押すと、閲覧日時が記録されます。閲覧により送達効力が発生するため、その時点で期限管理が完了します。
利用方法
事件詳細ページの「⚠️ 電子送達 期限管理」セクションで「+ 送達記録を登録」ボタンをクリックし、書類名(例:「判決正本」「訴状副本」)と送達通知日時を入力するだけです。
操作は数秒で完了し、スケジュール登録・リマインダー設定・監査ログ記録が自動的に行われます。
実務上のポイント
送達記録の登録はAILEX上での管理を目的としたものであり、mints上での閲覧・ダウンロード操作を代替するものではありません。必ずmints上で書類を確認し、必要な手続を期限内に行ってください。AILEXの期限管理はあくまで「見落とし防止のセーフティネット」としてご利用ください。
新機能2:裁判手数料計算ツール — ペイジー納付額を即座に算出
解決する課題
2026年5月21日以降、裁判手数料は収入印紙ではなくペイジー(Pay-easy)による電子納付に一本化されます。収入印紙の購入・貼付作業が不要になる一方で、正確な手数料額をmintsのフォームに入力する必要があります。
裁判手数料の計算は、民事訴訟費用等に関する法律の別表第一に基づきます。訴額に応じた段階的な計算式が定められており、さらに控訴審では1.5倍、上告審では2倍の手数料が課されます。暗算や手計算では間違えやすい部分です。
AILEXの解決策
事件詳細ページに「💰 裁判手数料計算」ツールを搭載しました。訴額を入力し、審級(第一審・控訴審・上告審)を選択するだけで、手数料が即座に算出されます。
計算ロジック(令和6年改正後の手数料体系に対応):
| 訴額 | 手数料の計算 |
|---|---|
| 100万円以下 | 10万円ごとに1,000円 |
| 100万円超〜500万円 | 20万円ごとに1,000円 |
| 500万円超〜1,000万円 | 50万円ごとに2,000円 |
| 1,000万円超〜1億円 | 100万円ごとに3,000円 |
| 1億円超〜10億円 | 500万円ごとに10,000円 |
| 10億円超 | 1,000万円ごとに10,000円 |
控訴審ではこの基本額の1.5倍、上告審では2倍が適用されます。
利用例
訴額1,000万円の損害賠償請求事件の場合:
- 第一審: 50,000円
- 控訴審: 75,000円(50,000円 × 1.5)
- 上告審: 100,000円(50,000円 × 2)
計算結果はmintsのフォーム入力時の参考値として、ペイジー納付額の確認にご利用ください。
実務上のポイント
本計算ツールは一般的な訴訟手数料を算出するものであり、特殊な申立て(仮処分、執行手続等)の手数料には対応していません。正確な手数料額は、裁判所の手数料表または裁判所にご確認ください。
新機能3:当事者CSVエクスポート — 10名超の当事者をワンクリックで
解決する課題
mintsの新規申立て機能では、当事者・代理人の情報をフォームに入力します。ただし、当事者・代理人が合計10名を超える場合はCSVファイルでの提出が必要です。
これはmintsの公式仕様として定められた要件ですが、意外と知られていません。共同訴訟や多数当事者の事件では、原告・被告・各代理人を合わせると10名を容易に超えます。いざmintsで申立てようとした段階で「10名超はCSVが必要」と気づいても、CSVのフォーマットを調べてゼロから作成するのは煩雑です。
AILEXの解決策
事件詳細ページの「📋 当事者CSVエクスポート」ボタンをクリックするだけで、mints用のCSVファイルが自動生成されます。
CSVには以下の情報が自動的に含まれます。
- 区分(原告/被告等、事件で設定したカスタムラベルを反映)
- 氏名又は名称
- フリガナ(空欄。mintsアップロード後に補完可能)
- 郵便番号・住所
- 電話番号・FAX番号
- 代理人氏名・事務所名・住所・電話番号
AILEXの事件管理に登録済みの当事者・代理人情報を自動的に構造化するため、手入力の手間がなくなります。CSVはBOM付きUTF-8で出力されるため、Excelで開いても文字化けしません。
利用方法
事件詳細ページ → mints補助ツール → 「⬇ CSV ダウンロード」をクリック。数秒でCSVファイルがダウンロードされます。
mintsの新規申立て画面でCSVアップロード欄にこのファイルをアップロードすれば、当事者情報の入力が完了します。
実務上のポイント
CSVの内容はAILEXに登録済みの当事者情報に基づきます。フリガナや詳細な住所など、AILEX上で未登録の項目は空欄で出力されますので、必要に応じてCSVを編集してからmintsにアップロードしてください。
新機能4:提出ステータス管理 — 「提出したか」を確実に記録
解決する課題
AILEXのmints提出パッケージ機能では、ZIP形式のパッケージを生成してダウンロードし、弁護士がmintsにアップロードする形を取ります。この「AILEXでパッケージ生成 → mintsで提出」という二段階のワークフローにおいて、「パッケージは生成したが、mintsに提出したかどうか」が記録されないという課題がありました。
特に複数の事件を並行して処理している場合、どの事件のパッケージがmintsに提出済みで、どの事件がまだ提出待ちなのかを把握することは重要です。
AILEXの解決策
パッケージ履歴に「✅ 提出済にする」ボタンを追加しました。
mintsでの提出が完了したら、AILEXの事件詳細ページで該当パッケージの「✅ 提出済にする」ボタンをクリックするだけです。提出日時が自動記録され、履歴上で「✅ 提出済」と表示されます。
誤ってボタンを押した場合は「取消」ボタンで元に戻せます。提出記録は監査ログにも自動的に記録されるため、後日の確認にも対応しています。
履歴一覧で確認できる情報
事件詳細ページの「📦 提出パッケージ履歴」セクションに、以下の情報が一覧表示されます。
- 生成日
- パッケージ種別(フル / 差分)
- ファイル数・証拠数
- 提出ステータス(未提出 / ✅ 提出済 + 提出日時)
これにより、「この事件の最新パッケージは2月10日に生成して、2月12日にmintsに提出済み」といった進捗管理がAILEX上で完結します。
実務上のポイント
提出ステータスの管理はAILEX内部の記録であり、mintsへの提出操作そのものを自動化するものではありません。mintsへの実際の提出はmints上で弁護士ご自身が行ってください。
4つの新機能を支えるセキュリティ強化
今回の機能追加と同時に、AILEXのセキュリティ基盤も強化しました。
SQLインジェクション対策の全面見直しを実施し、パラメータバインドへの移行を完了しました。全てのデータベースクエリにおいてプリペアドステートメントを使用し、文字列連結による脆弱性を排除しています。
ファイルアップロードの安全性強化として、拡張子チェックに加えてMIMEタイプの実体検証を導入しました。ファイルの中身を実際に検査することで、拡張子を偽装した不正ファイルのアップロードを防止します。
Content-Security-Policy(CSP)ヘッダーを追加し、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃のリスクを低減しました。外部スクリプトの読み込みを信頼できるドメインのみに制限しています。
SSRF(Server-Side Request Forgery)対策として、外部URLへのアクセス時にプライベートIPアドレスへのリクエストをブロックする機能を実装しました。
これらのセキュリティ強化は、弁護士の守秘義務(弁護士法第23条)に対するAILEXの継続的なコミットメントの一環です。クライアントの機密情報を取り扱うリーガルテックSaaSとして、セキュリティは機能追加と同等以上の優先度で取り組んでいます。
まとめ — mints実務を「パッケージ生成の先」まで完全サポート
AILEXのmints対応は、今回の4機能追加により以下の全領域をカバーします。
書類準備フェーズ(既存の6つのAI機能)
- AI証拠説明書自動生成
- mintsフォーム入力テキストのAI生成
- AI提出前チェック(書面間整合性検証)
- AI証拠並び順提案+自動採番
- 提出履歴管理+差分パッケージ生成
- 提出期限リマインダー連携
提出・管理フェーズ(今回の4つの新機能)
- 電子送達 1週間ルール期限管理(スケジュール自動登録)
- 裁判手数料計算ツール(ペイジー納付額算出)
- 当事者CSVエクスポート(10名超対応)
- 提出ステータス管理(提出済み記録+監査ログ)
これにより、AILEXは書類の準備から提出、送達管理まで、mints実務のライフサイクル全体をワンストップでサポートするプラットフォームとなりました。
2026年5月21日の施行に向けて、AILEXは引き続き機能を強化していきます。mints対応でお悩みの先生方は、ぜひ無料トライアルをお試しください。
免責事項
本記事で紹介した機能は、弁護士のmints提出業務を支援するツールです。AILEXが生成する情報(手数料計算結果、期限算出結果等)は参考情報であり、正確性を保証するものではありません。実際のmints提出・手数料納付・送達対応は、弁護士ご自身の責任において、mintsの最新要件および関係法令に従って行ってください。
AILEXはmintsの外部APIを利用するものではなく、mintsへの直接的なシステム連携は行っていません。パッケージの生成・管理をAILEX上で行い、mintsへのアップロードは弁護士ご自身が行う形式です。
裁判手数料の計算は民事訴訟費用等に関する法律の別表第一に基づいていますが、特殊な申立てや法改正による変更には対応していない場合があります。正確な手数料額は裁判所にご確認ください。
AILEX — 検証可能なAIリーガルOS
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