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離婚訴訟・認知訴訟はmintsで提出できる?|人事訴訟は対象外・令和10年6月までに電子化予定

【訂正のお知らせ(2026年6月10日)】本記事は当初、人事訴訟(離婚訴訟・認知訴訟等)がmints義務化の対象であると記載していましたが、これは誤りでした。人事訴訟手続は、令和8年5月21日施行の民事訴訟手続のデジタル化(オンライン申立て等)の対象外です。お詫びして訂正するとともに、本記事を全面的に改訂しました。

結論:離婚訴訟・認知訴訟(人事訴訟)はmintsの対象外

離婚・離縁・認知・嫡出否認・親子関係存否確認などの人事訴訟は、2026年(令和8年)5月21日に全面施行された改正民事訴訟法によるデジタル化(mintsでのオンライン提出・電子提出義務化)の対象外です。

裁判所も公式サイト(民事裁判手続のデジタル化)で、民事執行・倒産・労働審判等の非訟手続や人事訴訟手続・家事事件手続は令和8年5月21日施行のデジタル化によるオンライン申立て等の対象外であり、これらの手続は令和10年(2028年)6月までにオンライン申立て等の対象となる予定であると明記しています。

したがって、弁護士が離婚訴訟・認知訴訟を受任した場合でも、訴状・準備書面・書証は従来どおり紙で家庭裁判所に提出します。mintsで提出する義務はなく、そもそもmints上で人事訴訟事件を取り扱うことができません。

なぜ対象外なのか——法律とシステムの2つの理由

理由1:デジタル化の法的枠組みが別建てだから

2026年5月21日に全面施行されたのは、令和4年改正民事訴訟法(令和4年法律第48号)による民事訴訟手続のデジタル化です。一方、人事訴訟・家事事件・民事保全・民事執行・倒産などのデジタル化は、令和5年法律第53号(民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律。2023年6月14日公布)で別途定められており、公布から5年以内=令和10年6月までの政令で定める日に施行されます。

人事訴訟は民事訴訟法の規定が適用される「訴訟」ではありますが、デジタル化(オンライン申立て等)に関しては令和5年改正の枠組みで手当てされているため、「民事訴訟の一種だから当然にmints対象」とはなりません。この点が実務上もっとも誤解されやすいポイントです。

理由2:家庭裁判所はmintsの導入庁ではないから

人事訴訟の第一審は家庭裁判所の管轄です(人事訴訟法4条)。mintsは地方裁判所・簡易裁判所・高等裁判所の民事訴訟手続のためのシステムであり、家庭裁判所はmintsの導入庁に含まれていません。家事事件・人事訴訟への対応は、次世代システムTreeeSの第3期開発(契約期間:2028年3月31日まで)として別プロジェクトで進められています。

間違えやすい境界線——離婚・相続まわりの提出方法一覧

手続裁判所mints対象
離婚訴訟・認知訴訟など人事訴訟家庭裁判所❌ 対象外(令和10年6月までに電子化予定)
離婚訴訟に併合した慰謝料等の損害賠償請求家庭裁判所(人事訴訟手続内)❌ 対象外
不貞行為の相手方への慰謝料請求(単独で提起する通常訴訟)地方裁判所・簡易裁判所✅ 対象(電子提出義務あり)
離婚調停・婚姻費用分担調停などの家事調停家庭裁判所❌ 対象外
遺産分割調停・審判家庭裁判所❌ 対象外
遺言無効確認訴訟・遺留分侵害額請求訴訟など相続関連の通常訴訟地方裁判所等✅ 対象(電子提出義務あり)

ポイントは「事件のテーマ(離婚・相続)ではなく、手続の種類と係属する裁判所で決まる」ことです。同じ離婚関連でも、家庭裁判所の人事訴訟・家事調停は紙、地方裁判所の通常民事訴訟(不貞慰謝料の単独請求など)はmintsという使い分けになります。

離婚訴訟の秘匿ニーズについて

DV被害者が当事者となる事案などでは、住所・氏名等の秘匿制度(令和5年2月施行)が重要です。秘匿制度は人事訴訟でも利用できますが、人事訴訟自体が紙手続のため、秘匿の申立てを含む一連の手続も書面で行います。なお、地方裁判所の通常民事訴訟をmintsで提出する場合は、秘匿事項届出書面は紙提出必須・マスキング済み書面はmints提出可というルールがありますが、これは人事訴訟には当てはまりません。

調停から訴訟へ移行する場合

離婚調停が不成立となり離婚訴訟を提起する場合も、訴状は紙で家庭裁判所に提出します。「調停段階の書面をPDF化してmintsで再提出する」必要はありません(そもそもmintsでは提出できません)。本記事の旧版にはこの点について誤った記載がありました。重ねてお詫びいたします。

今後のスケジュール——令和10年6月までに電子化へ

人事訴訟・家事事件のオンライン申立て等は、令和10年(2028年)6月までに施行される予定です。システム面ではTreeeS第3期開発(家事事件手続等のデジタル化対応、契約期間2025年9月〜2028年3月)が進行中で、施行後は離婚訴訟などもオンライン提出の対象となる見込みです。施行日が政令で確定し次第、当サイトで続報をお伝えします。

AILEXなら「mints対象か、紙か」の取り違えを防げる

AILEX(エーアイレックス)は、事件ごとに提出方法(mints対象/紙提出)を整理して管理できるAI法務SaaSです。民事訴訟と人事訴訟・家事事件が混在する事務所では、事件類型ごとの提出フローを可視化することで、「mintsで出すべき事件を紙で出す」「紙の事件をmintsで出そうとする」といった取り違えを防止できます。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。
運営:AILEX合同会社(エーアイレックス)|顧問弁護士事務所:弁護士法人えそら

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