公開日: 2026年2月
カテゴリ: 機能アップデート / mints対応
対象読者: 小規模法律事務所(1〜5名)の弁護士・パラリーガル
この記事の要約

2026年5月21日に改正民事訴訟法が全面施行され、弁護士による裁判書類のオンライン提出が義務化されます。しかし「mintsを一度も使ったことがない」弁護士が65.5%にのぼるなか、提出に必要な書類の整理・フォーマット変換は大きな負担です。
AILEXの新機能「mints提出パッケージ自動生成」は、事件に紐づく文書をmintsの技術要件に沿って自動整理し、提出に必要なファイル一式をZIPパッケージとしてワンクリックで生成します。証拠説明書PDFの自動生成、甲号証・乙号証への自動番号付与、mintsフォーム入力用テキストの作成まで、提出前の準備作業を大幅に効率化します。
目次
- 2026年5月21日に何が変わるのか
- 小規模事務所にとっての課題
- AILEX新機能:mints提出パッケージ自動生成とは
- 自動生成されるパッケージの中身
- 使い方ガイド — わずか3ステップ
- AIエージェントからの利用
- mintsの技術要件とAILEXの対応状況
- よくあるご質問(FAQ)
1. 2026年5月21日に何が変わるのか
改正民事訴訟法(令和4年法律第48号)の全面施行日が、2026年5月21日に正式決定しました。この日を境に、弁護士等の訴訟代理人は裁判書類のオンライン提出が義務となります(改正民訴法第132条の11第1項1号)。
これまでの民事裁判IT化は段階的に進んできました。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2022年4月 | mints本格運用開始 |
| 2023年3月 | 弁論準備手続・和解期日の双方ウェブ会議参加 |
| 2024年3月 | 口頭弁論のウェブ会議実施 |
| 2025年3月 | 人事訴訟・家事調停のウェブ会議拡大 |
| 2025年10月 | mintsに新規申立て・電子送達・電子納付機能を実装 |
| 2026年5月21日 | 全面施行:電子提出義務化、訴訟記録電子化、システム送達、電子納付 |
2026年5月21日以降に提起された訴えは、すべてオンラインでの書類提出が原則となります。裁判所のシステム障害等の場合のみ、例外的に書面での提出が認められる設計です。
全面施行で始まる「3つのe」の最終フェーズは以下の通りです。
- e-Filing — 訴状・準備書面・書証等、全書類のオンライン提出義務化
- e-Case Management — 訴訟記録の完全電子化とオンライン閲覧
- e-Court — 証人尋問のウェブ会議要件緩和、システム送達の導入
つまり、書面を紙で出して、記録を紙で読んで、期日に出頭する という従来のワークフローそのものが変わります。
2. 小規模事務所にとっての課題
準備が進んでいない現実
弁護士ドットコムの2024年調査によると、実際の裁判でmintsを使用したことがない弁護士は65.5%にのぼります。mintsに登録済みの弁護士も全体の約64%にとどまり、3人に1人は登録すらしていません。
紙のFAXを何らかの形で使用する弁護士は98.1%、事件記録を紙優先で管理する弁護士は約6割。これが、全面施行まで残り数か月の日本の法律事務所の実態です。
mints提出の何が大変なのか
mintsへの書類提出には、書面の作成とは別に「提出前の準備作業」が必要です。これが意外と時間を取ります。
書証の整理がまず大きな手間です。証拠書類には「甲第1号証」「甲第2号証」…と通し番号を付ける必要があります。数十件の証拠を手作業で番号付けし、ファイル名を変更する作業は、神経を使うわりに付加価値がありません。
証拠説明書の作成も必須です。号証番号、標目(書類の表示)、原本か写しかの別、作成者、作成日、立証趣旨——これらを証拠ごとに表形式でまとめる書面を、別途作成しなければなりません。
mintsへの入力作業も手間です。訴状を提出する場合、mintsのフォームに「申立ての趣旨」(400字以内)と「請求の原因」(10,000字以内)をテキスト入力する必要があります。すでに訴状を書いてあっても、フォームへの転記作業が発生します。
フォーマットの確認も見落としがちです。mintsが受け付けるのはPDF形式のみ(主張書面・書証・証拠説明書)。A4またはA3サイズ、テキストデータ付きのPDFが必要です。Word原稿のままではアップロードできません。
こうした準備作業は、弁護士1人・事務員1人といった小規模事務所にとって重い負担です。ITに詳しいスタッフがいない事務所ほど、ファイル変換や番号付けといった「本来の法律業務ではない作業」に時間を奪われます。
3. AILEX新機能:mints提出パッケージ自動生成とは
AILEXの「mints提出パッケージ自動生成」機能は、上述の「提出前の準備作業」をワンクリックで自動化します。
何ができるのか
事件に登録された文書を自動で分類・整理し、mintsの提出要件に適合したファイル一式をZIPパッケージとして生成します。
具体的には、以下の処理が自動で行われます。
- 主張書面(訴状・答弁書・準備書面等)と書証(契約書・登記簿・診断書等)を自動分類
- 書証に「甲第1号証」「甲第2号証」…(被告側なら「乙第○号証」)と自動番号を付与
- 証拠説明書PDFを自動生成(号証番号・標目・原本/写しの別・作成者・作成日・立証趣旨をテーブル形式で出力)
- mintsフォーム入力用のテキストファイルを生成(事件情報・申立ての趣旨・請求の原因を、そのままコピー&ペーストできる形式で出力)
- 当事者情報のCSVファイルを生成(当事者が10名を超える場合にmintsで必要)
- 提出手順のガイドを同梱(mintsのログインからアップロードまでの操作説明付き)
なぜmints APIではなく「パッケージ生成」なのか
現時点で、裁判所がmintsの外部連携用APIを公開した事実は確認されていません。mintsはブラウザ上で操作する閉じたWebアプリケーションとして提供されており、外部のソフトウェアから自動的に書類をアップロードする手段はありません。
そこでAILEXは、「mintsにアップロードする直前の状態まで、すべて自動で準備する」 というアプローチをとりました。生成されたZIPを解凍し、中のファイルをmintsにアップロードするだけで提出が完了します。手作業で行っていたファイル整理・番号付け・証拠説明書作成・フォーム入力準備を、AILEXが一括で処理します。
4. 自動生成されるパッケージの中身
生成されるZIPファイルには、以下のフォルダ・ファイルが含まれます。
mints_令和7年(ワ)第123号/
│
├── 00_mintsフォーム入力テキスト.txt
│ → 事件番号・裁判所・当事者・申立ての趣旨・請求の原因
│ → mintsの各入力欄にコピー&ペーストして使用
│ → 文字数カウント付き(趣旨400字/理由10,000字の制限を確認可能)
│
├── 01_主張書面/
│ ├── 1_訴状_損害賠償請求事件.pdf
│ ├── 2_答弁書_反論.pdf
│ └── 3_準備書面(1)_主張整理.pdf
│ → 文書種別に応じて自動分類・ソート
│
├── 02_書証_甲号証/
│ ├── 甲第1号証_売買契約書.pdf
│ ├── 甲第2号証_領収書.pdf
│ ├── 甲第3号証_不動産登記事項証明書.pdf
│ └── 甲第4号証_診断書.pdf
│ → 通し番号を自動付与(被告側なら「乙号証」フォルダになります)
│
├── 04_証拠説明書.pdf
│ → AILEXが自動生成するPDF
│ → 号証・標目・原本/写し・作成者・作成日・立証趣旨のテーブル形式
│
├── 05_当事者等目録.csv
│ → 原告・被告の氏名/名称・住所・電話番号・代理人
│ → 当事者が10名を超える場合、mintsではCSVでの提出が必要
│
└── README_提出手順.txt
→ mintsへのログイン方法からアップロード手順まで解説
→ SMS認証、ファイル形式の注意点、操作の流れを記載
文書の自動分類ルール
AILEXは事件に登録された文書を、ファイル名と文書種別の情報をもとに自動的に分類します。
| AILEXの文書種別 | mints上の分類 | パッケージ内の格納先 |
|---|---|---|
| 訴状・答弁書・準備書面・判決・決定 | 主張書面 | 01_主張書面/ |
| 契約書・登記簿・決算書・診断書等 | 書証 | 02_書証_甲号証/ |
| 事務所内部の文書 | — | 提出対象外(除外) |
訴状は先頭、答弁書は2番目、準備書面は通し番号付き…と、裁判実務の慣行に沿った順序で自動ソートされます。新たにファイル名を手動で変更する必要はありません。
5. 使い方ガイド — わずか3ステップ
ステップ1:事件詳細ページを開く
AILEXにログインし、提出対象の事件の詳細ページを開きます。文書一覧の上に、紫色の「📦 mints提出パッケージ」セクションが表示されています。
「パッケージ生成」ボタンをクリックすると、設定ダイアログが開きます。
ステップ2:立場とフォーム情報を入力
ダイアログでは以下を設定します。
あなたの立場(必須):
「原告側(甲号証)」または「被告側(乙号証)」を選択します。これにより、書証に付与される号証の種類(甲/乙)が決まります。
申立ての趣旨(任意・400字以内):
mintsのフォームに入力する「申立ての趣旨」を事前に記入できます。すでにAILEXで訴状を作成済みであれば、訴状から転記するのが便利です。空欄のままでもパッケージは生成されます。
請求の原因(任意・10,000字以内):
同様に、mintsフォーム用の「請求の原因」を事前に記入できます。こちらも空欄で問題ありません。後からテキストファイルを直接編集することもできます。
入力欄には文字数カウンターがリアルタイムで表示されるため、mintsの字数制限を超えていないかその場で確認できます。
ステップ3:パッケージ生成・ダウンロード
「📦 パッケージ生成」ボタンをクリックすると、数秒でZIPファイルが生成されます。生成完了後に表示される「⬇ ダウンロード」ボタンからZIPをダウンロードしてください。
あとは、ZIPを解凍して中のファイルをmintsにアップロードするだけです。
6. AIエージェントからの利用
画面右下の🤖アイコンから利用できる「AILEX AIエージェント」でも、mints提出パッケージを生成できます。
自然な日本語で指示するだけで、エージェントが自動的にパッケージを作成し、ダウンロードリンクを提示します。
使い方の例:
「田中対鈴木の事件のmints提出パッケージを作って。原告側で。」
「事件番号 令和7年(ワ)第456号のmints提出用ファイルを生成して。被告側です。」
「最新の事件のmints提出パッケージをお願い。」
事件名、事件番号、または事件IDで指定できます。立場(原告/被告)を伝えれば、適切な号証番号(甲/乙)で生成されます。立場の指定がない場合は、原告側(甲号証)がデフォルトとなります。
AIエージェントは他の操作と組み合わせることもできます。たとえば「田中事件に診断書をアップロードして、そのあとmints提出パッケージを作って」といった一連の指示にも対応します。
7. mintsの技術要件とAILEXの対応状況
mintsへの提出には細かな技術要件があります。AILEXのパッケージ生成機能がどのように対応しているか、一覧でご確認いただけます。
| mintsの要件 | 内容 | AILEXの対応 |
|---|---|---|
| ファイル形式 | 主張書面・書証・証拠説明書はPDF形式のみ | ✅ PDFファイルのみを収集・格納 |
| 用紙サイズ | A4またはA3 | ✅ 証拠説明書はA4で自動生成 |
| 書証の通番 | 甲第○号証・乙第○号証の番号が必要 | ✅ 原告/被告に応じて自動付与 |
| 証拠説明書 | 号証・標目・原本/写し・作成者・作成日・立証趣旨 | ✅ PDF形式で自動生成 |
| フォーム入力 | 申立ての趣旨400字・請求の原因10,000字 | ✅ テキストファイル生成(字数カウント付き) |
| 当事者が10名超 | CSVファイルでの提出が必要 | ✅ CSV自動生成 |
| 電子署名 | 不要(mintsへのサインインで充足) | ✅ 対応不要 |
参考:mintsが受け付けるファイル形式
2026年5月のフェーズ3全面施行以降、mintsは以下のファイル形式に対応します。
- 主張書面・書証・証拠説明書: PDF(A4/A3)
- 参考書面: PDF、Word(.docx)、Excel(.xlsx)
- 証拠(動画・音声・画像): MP4、MP3、JPEG、PNG
AILEXのパッケージ生成では、現在PDFファイルを対象に収集・整理を行っています。Word・Excelファイルを参考書面として提出する場合は、手動でパッケージに追加してください。
8. よくあるご質問(FAQ)
Q. mintsへの自動アップロードはできますか?
現時点では、裁判所がmintsの外部連携用APIを公開していないため、AILEXから直接mintsにファイルをアップロードすることはできません。AILEXが生成するのは「mintsにアップロードする直前の状態まで整理されたファイル一式」です。将来、mintsまたは次期システム(TreeeS)でAPIが公開された場合には、直接連携を実装する予定です。
Q. 証拠説明書の「立証趣旨」は自動で入りますか?
証拠説明書の号証番号・標目(書類の表示)・原本/写しの別は自動で記入されます。「立証趣旨」欄については、事件の文脈に依存する内容であるため、弁護士ご自身での記入をお願いしています。生成されたPDFの立証趣旨欄が空欄の場合は、提出前に手書きまたは再編集で補記してください。
Q. 甲号証と乙号証の両方を含むパッケージは作れますか?
1回のパッケージ生成では、原告側(甲号証)または被告側(乙号証)のいずれか一方を選択する設計です。両方が必要な場合は、2回生成してください。
Q. PDFではなくWordファイルのまま登録されている文書はどうなりますか?
パッケージにはPDFファイルのみが収集されます。Word形式(.docx)のまま登録されている文書は、パッケージから除外されます。AILEXの文書管理機能でPDFとして再アップロードするか、参考書面として手動でパッケージに追加してください。
Q. 事件に文書が1件も登録されていない場合は?
文書が0件の事件では、パッケージの生成ができません。まず事件詳細ページから文書をアップロードするか、ZIPインポート機能で文書を一括登録してください。
Q. フリープランでも使えますか?
はい。mints提出パッケージ自動生成機能は、フリープランを含むすべてのプランでご利用いただけます。
Q. 生成されたファイルの内容は正確ですか?確認は必要ですか?
AILEXは事件データと登録文書に基づいてパッケージを生成しますが、提出前の最終確認は弁護士ご自身で必ず行ってください。 証拠説明書の内容、書証の番号付けの順序、フォーム入力テキストの正確性など、法的判断を伴う部分はすべて弁護士の確認と修正が前提です。AILEXは弁護士の業務を支援するツールであり、法律判断そのものを代替するものではありません。
mints対応は「いつかやる」では間に合わない
第二東京弁護士会は「施行後に準備すればなんとかなると考えていては手遅れになる」と警告しています。全面施行日の2026年5月21日は動きません。
AILEXのmints提出パッケージ自動生成機能は、ファイル整理、番号付け、証拠説明書の作成、フォーム入力テキストの準備——これらの「本来の法律業務ではない、しかし必須の準備作業」を自動化し、弁護士が法的判断と依頼者対応に集中できる環境をつくります。
小規模事務所にとって、「AILEXさえ入れればmints対応の書類準備は終わる」——そんなシンプルな体験を目指して開発しました。ぜひお試しください。
関連リンク
- AILEXについて — AILEX の概要と機能一覧
- AILEXにログイン — すぐに使ってみる
免責事項
本記事の内容はAILEXの機能紹介を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。AILEXが生成するパッケージ・文書は弁護士の確認・修正を前提とした参考資料であり、最終的な法律判断は弁護士ご自身の責任において行ってください(弁護士法第72条)。mintsの仕様・要件は裁判所により予告なく変更される可能性があります。本記事の情報は2026年2月時点のものです。
AILEX(エーアイレックス)は、小規模法律事務所のための AI Legal OS です。AI法律相談チャット、27種の文書自動生成、AIファクトチェック、事件管理、文書管理(OCR対応)を一つのプラットフォームに統合しています。
お問い合わせ: info@ailex.co.jp

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