mintsとは何か?弁護士が知るべき民事裁判書類電子提出システムの全容
mintsという名称の由来
mintsとは
mints(ミンツ)は「民事裁判書類電子提出システム」の略称で、民事裁判書類を裁判所にオンラインで提出するためのWebシステムです。最高裁判所の公式PDF「初めてmintsをご利用する方へ」(2026年4月24日改訂)は、英字表記として Minji Saiban-syorui Denshi Teisyutu System を併記しており、正式名称の英字表記の頭文字に由来する略称であることが確認できます。
なお「mint(ミント)の語感を意識した命名」「min+t+sの組み合わせ」といった説明もウェブ上には流通していますが、命名の意図について最高裁判所が公式に説明した文書は確認できません。頭文字に由来する点までが、公式資料で裏づけられる範囲です。
最高裁判所が開発し、システム構築は株式会社NTTデータが担当、インフラはISMAP認証済みのMicrosoft Azure上に構築されています。
「mint(ミント)」のさわやかな語感も意識して命名されたとされており、弁護士・司法書士・一般当事者が24時間いつでも裁判書類を電子提出できる環境を実現します。
なぜmintsが必要なのか
日本の民事裁判はこれまで、書面を裁判所に持参・郵送・FAXするという紙中心の運用でした。しかし令和4年(2022年)の民事訴訟法改正により、裁判手続きのデジタル化が法定されました。mintsはその中核システムとして位置づけられています。
改正民訴法第132条の11は、弁護士等の訴訟代理人に対し電子提出を義務付けており、2026年5月21日の全面施行後は、弁護士が紙で書類を提出することが原則として不可能になります。
mintsの主な機能
提出・受領機能
- PDFファイルのアップロードによる書面・証拠の提出
- 新規申立て(訴状の提出)フォーム
- 提出前プレビュー機能(確定後は変更不可)
- 受領書の作成・提出
- 相手方・裁判所からの書面ダウンロード
送達・納付機能
- 電子送達(システム送達)
- 電子納付(ペイジー)—— 収納機関番号・納付番号・確認番号で納付
- 多段階リマインド通知(納付期限の14日前・7日前・2日前・1日前・当日)
アカウント管理
- 補助者アカウント(1弁護士あたり最大5名の事務職員)
- 招待キー機能(被告代理人の応訴時に12桁のキーで事件に関連付け)
- 第三者アクセスキー(文書送付嘱託先などがファイルをアップロード可能)
mintsの動作環境
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| OS | Windows 10(32bit/64bit)またはWindows 11 |
| ブラウザ | Microsoft Edge 110以上、Google Chrome 110以上 |
| 通信 | HTTPS(TLS 1.2以上) |
| 電子証明書 | 不要(二要素認証で代替) |
なお、海外からのアクセスは遮断されています。海外出張中の提出は代理人への委任か帰国後の対応が必要です。
mintsとRoootS・TreeeSの関係
最高裁が開発中の3システムの位置づけを理解しておく必要があります。
| システム | 用途 | 状況 |
|---|---|---|
| mints | e提出(弁護士・当事者向け) | 運用中。2026年5月義務化 |
| RoootS | e事件管理(裁判所職員向け) | 2024年7月導入開始 |
| TreeeS | e提出+e法廷+e事件管理(統合) | 2027〜2028年度導入見込み |
mintsはTreeeSが完成するまでの暫定システムですが、義務化の期限は変わりません。TreeeS移行後もmintで提出したデータは引き継がれます。
弁護士の準備状況(2026年3月時点)
AILEXの調査によると、弁護士の65.5%がmintsを一度も使ったことがないという実態があります。全弁護士約47,000人中、アカウント未登録者は約17,000人(約36%)にのぼります。義務化まで残り時間がほとんどない中、今すぐ準備を始めることが不可欠です。
よくある質問
民事訴訟でmintsとは何ですか?
mints(ミンツ)は最高裁判所が運用する「民事裁判書類電子提出システム」です。訴状や準備書面などの裁判書類をインターネット経由で裁判所に提出し、裁判所からの書類を受け取るためのWebシステムです。
「mints」とは何の略ですか?
「民事裁判書類電子提出システム」の英字表記に由来する略称です。最高裁の公式PDFでは英字表記として「Minji Saiban-syorui Denshi Teisyutu System」が併記されています。命名の意図についての公式な説明は確認できません。