mints基礎知識

フェーズ3準備の手引(令和8年6月19日版)の変更点まとめ

「準備の手引」とは何か

正式には「民事訴訟のフェーズ3に向けた準備の手引」で、最高裁判所事務総局民事局が公表している資料です。操作マニュアルが「画面の操作方法」を説明するのに対し、手引は「制度としてどう準備し、どう運用するか」を説明します。弁護士にとってはむしろこちらの方が実務判断に直結します。

最新版は令和8年6月19日版・全49頁です。2026年5月21日の全面施行後に改訂されており、施行前の版を参照している場合は差し替えが必要です。

令和8年6月19日版の主な変更点

①全面施行後の記載への時点修正

従来は「施行に向けて準備する」という書きぶりだった箇所が、施行済みを前提とした記載に改められています。経過措置の説明を読む際は、この時点修正を踏まえる必要があります。

②当事者が多数の場合の入力上の留意事項(12頁)

当事者多数事件でmintsに入力する際の留意点が追記されました。当事者・代理人が10名以内であればフォーム直接入力、11名以上はCSVによる一括提出という運用に関わる部分です。集団訴訟や共同訴訟を扱う場合に確認すべき箇所です。

③新規申立てフォームの入力方法の整理(13頁)

訴えの提起をオンラインで行う際のフォーム入力について、記載が整理されました。施行直後に現場で疑問が集中した部分と考えられます。

④マスキング時の留意点(39頁)

実務上もっとも事故につながりやすい箇所です。PDFの上に黒い図形を重ねただけでは、下のテキストがコピー可能な状態で残ります。訴訟記録は原則として第三者も閲覧を請求できる建付けである以上、マスキングの不完全は情報漏えいに直結します。

⑤各種申立ての提出場所の一部修正(40・41頁)

督促異議、更正決定、担保取消し、控訴に伴う執行停止といった類型について、提出場所の記載に修正が入りました。「どの手続をどこへ出すか」は間違えると期間管理に影響しうるため、該当類型を扱う際は最新版で確認してください。

手引と操作マニュアルの使い分け

資料分量見るべき場面
準備の手引(令和8年6月19日版)約49頁制度の建付け・提出場所・アカウント準備・経過措置
操作マニュアル(2.3版)約92頁+別紙画面の操作手順・ファイル要件・入力制限
FAQ100問超どちらにも書かれていない個別の運用疑問

問題は「改訂に気づけない」こと

手引もマニュアルも、公表のたびに大きな告知がなされるわけではありません。版数と改訂日を自分で確認しに行かないかぎり、事務所の運用ルールは古い前提のまま固定されます。しかも今回のように提出場所の修正といった、気づかなければ事故になる変更が含まれることがあります。

AILEXで運用を仕組みに載せる

AILEX(エーアイレックス)は、提出前のPDF要件チェック、メタデータ除去、期限管理を自動化します。マスキング漏れや個人情報の混入といった、手引が繰り返し注意を促している論点を、提出前の段階で機械的に検出できます。

資料を読み込む時間そのものを削れるわけではありませんが、読み落としが事故に変わる確率は下げられます。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。個別の事案については弁護士にご相談ください。
運営:AILEX合同会社|顧問弁護士事務所:弁護士法人えそら

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